バフェット太郎です。

1996年、ジェームズ・P・オショーネシーという無名のファンドマネジャーが『ウォール街で勝つ法則 - 株式投資で最高の収益を上げるために』という一冊の本を出版したことがきっかけで、ウォール街が騒然としました。

本書は過去45年間の米国の株式パフォーマンスデータを使って、ウォール街で用いられている様々な投資戦略を、初めて長期的な視点から検証した総合的な株式投資ガイドブックなのですが、オショーネシー氏は本書の中で、「一年間のリターンが最も高く、5年連続で利益が前年を上回っており、株価が一株当たりの売上高の1.5倍未満の50銘柄をまとめて買い、長期で保有するだけで市場平均を上回ることができる」と主張したのです。

そしてその主張を証明するために、オショーネシー氏は自らファンドを立ち上げ、一般の投資家から1億7500万ドルもの資金を集めて運用を開始しました。

しかし、皮肉なことに97年以降オショーネシー氏の投資法は通用しなくなります。なぜなら、90年代後半はドットコムバブルに沸いた時代であるのにも関わらず、オショーネシー氏のファンドにはほとんどハイテク株が組み入れられていなかったからです。

結果、情けないパフォーマンスを理由にオショーネシー氏は自ら立ち上げたファンドを早々に他の運用会社に引き渡すことを決めます。するとドットコムバブルは崩壊し、オショーネシー氏のファンドはここから大暴騰を始め、00年にはS&P500種指数をアウトパフォームしました。

当然、ファンドの保有者たちは「お前の言う『長期』とはたった三年のことを指すのか?」と怒り狂いました。

しかし、たった三年とは言え、リアルタイムの三年は決して短くはありません。特に自分の投資パフォーマンスが市場平均を大幅に下回っていれば、過去三年間のトレンドが今後もずっと続くだろうと考えてしまい、「それならさっさと別の投資スタイルに鞍替えしよう」という誘惑に負けやすくなります。

とはいえ、歴史とデータに裏打ちされた実績は簡単に投資家を裏切ったりせず、裏切るのはいつだって投資家の側であることを考えれば、オショーネシー氏の失敗から学ぶべき教訓は、「分かりやすい形で定めた意思決定プロセスと明文化した投資方針を一貫して必ず実行しなければならない」ということです。

グッドラック。

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