バフェット太郎です。

米10年債利回りの急騰や米中貿易摩擦に対する懸念が再燃したことをきっかけにリスク資産である株式が売られた一方、安全資産の金が買われました。金先物価格は2011年に1923ドルの高値を付けて以降、一貫して弱気相場が続いきたわけですが、いよいよその長い眠りから覚めて強気相場が始まるのでしょうか。

【金先物価格:日足】
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金先物価格の日足チャートを眺めると、今年4月以来半年ぶりに50日移動平均線を上にブレイクアウトしたことが確認できます。

そもそも金先物価格はドルと逆相関の関係にあるとされ、ドルが売られる局面では金が買われ、ドルが買われる局面では金が売られる傾向にあるとされています。

これまでドルが買われてきた(すなわち金が売られてきた)背景にはFRBによる利上げがあります。通常、投資マネーは金利の低い所から高い所へと流れる傾向にあるため、米国が段階的な利上げを実施する一方、世界各国の中央銀行が利上げに及び腰だったことから投資マネーが米国に集中したのです。結果、ドル高その他通貨(金含む)安という構図を生みました。

しかし、今回の暴落で投資家らがFRBによる将来の利上げ見通しを引き下げたことで、ドルは売られ金が買われました。つまり、投資家の金利見通し次第でドルと金のセンチメントはコロッと変わりやすいわけです。

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【金先物価格2008ー2018】
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金先物価格の長期チャートを眺めると、11年の1923ドルを起点に弱気のトレンドチャネルを形成していることが確認できます。

今後、利上げ見通しがFRBが予想する年内あと一回、19年三回、20年一回のペースを下回れば、この弱気のトレンドチャネルのレジスタンス(上値抵抗線)である1280ドルの水準をブレイクアウトする公算が大きいです。

一方で、堅調な経済指標と好調な企業業績を追い風に株高が一段と加速し、FRBが将来の金利見通しを引き上げればドル高は加速し、金先物価格はサポートライン(下値支持線)の900ドルを目指すことも想定されます。

つまり、すでに出来上がったシナリオがあるというわけではなくて、経済指標次第で未来は大きく変わるため、投資家はそうした一つ一つの指標を丹念に注視する必要があります。

【ヴァンエック・金鉱株ETF(GDX)】
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ところで金と言えば金鉱株ですが、代表的な金鉱株ETFであるヴァンエック・金鉱株ETF(GDX)のチャートを眺めると50日移動平均線を大きく上にブレイクアウトしたことが確認できます。また、逆ヘッド&ショルダーを形成していることから、目先のターゲットは21ドルが予想されます。

ただし、過去の経験則に従えば、金鉱株は金利上昇局面に弱い傾向があるため、200日移動平均線を上にブレイクアウトして強気相場が始まると考えるのは時期尚早です。

グッドラック。

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