バフェット太郎です。

2017年、ビットコインはわずか一年で24倍、二年で50倍にもなったことから、多くの個人投資家たちが熱狂しました。特に日本は中古住宅市場の見通しが悪いことから、投機的な資産であるビットコインに投資資金が流入しました。

「どうして中古住宅市場と仮想通貨に関係があるのか?」について説明しておくと、マイホームの購入も投資のひとつと考えられるからです。

たとえば、日本の中古住宅価格は基本的に築年数の経過とともに下落するようにできているので、マイホームを購入してもそれは資産形成になり得ません。

しかし、米国などは築年数が経過しても住宅価格が上昇する傾向にあるため、マイホームの購入は資産形成になり得るのです。

ところが、日本も米国も長期の住宅ローンを組んでマイホームを購入するということについては変わりません。つまり、米国は将来値上がりが期待できる資産にレバレッジを掛けて投資する一方、日本人は将来値下がりすることがほぼ確実な資産にレバレッジを掛けて投資せざるを得ないわけです。

ここで、米国人のマイケルと、日本人のケンの二人がいたとして、お互い手元資金として500万円の現金を保有していたとします。

マイケルはすでに将来値上がりが期待できる不動産を所有しているので、100万円の生活防衛資金を確保した上で、400万円分のリスク資産に積極的に投資しようと考えました。

しかし、ケンは手元にある500万円のうち400万円を生活防衛資金として確保し、100万円分をリスク資産に振り分けようと考えました。なぜなら、ケンが所有する不動産は将来の値下がりがほぼ確実なので、万が一売却することになれば、ローン残高よりも少ない金額でしか売れず、借金が残ってしまうかもしれないからです。

そのため、ケンはマイケルよりも投資できる金額が少なくなるのです。しかし、手元にある500万円を同じリターンで運用しようとすればどうなるでしょうか。

マイケルは500万円のうち400万円を株式や債券などに分散投資して、年率3%のリターンを期待したとします。すると一年後に期待できる資産評価額は512万円となります。

一方で、100万円分しかリスク資産に振り分けることのできないケンがマイケルと同じようなポートフォリオを構築してしまえば、手元にある500万円は503万円にしかなりません。

つまり、手元の500万円でマイケルと同様のリターンを求めれば、よりリスクの高い資産に振り分けなければならなくなるのです。

結果、日本人は少ない手元資金を仮想通貨や小型成長株、宝くじなどハイリスク資産に投機してハイリターンを狙うわけです。

★★★

さて、17年に多くの個人投資家を魅了したビットコインですが、最近はビットコインの話題を聞くことがめっきり少なくなりました。

SPONSORED LINK
【ビットコイン・インデックス:日足】
1
ビットコインのチャートを眺めると、弱気の三角保ち合いを形成していることがわかります。通常、上値が切り下がっている場合は下に大きくブレイクアウトする可能性が高いので、ビットコインの暴落が近いことが予想されます。

日本の個人投資家の中には「ビットコインを長期で保有しさえすれば、必ずお金持ちになれる」と豪語し、わずかな手元資金を仮想通貨に振り向けている人も少なくありませんが、ビットコイン価格が今後10年以上低迷するかもしれない可能性だってあることを考えれば、それまで保有できるかどうかは疑問です。

おそらく、価格しか注目していないことを考えれば、ビットコイン価格の暴落と長期低迷を受けて他の値動きの軽そうな仮想通貨に浮気するか、仮想通貨そのものに興味を失うのがオチでしょう。

グッドラック。

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
大変励みになります。今日も応援のポチお願いします 
SPONSORED LINK