バフェット太郎です。

「お金があっても、あなたは貧しい」

映画、『ウォールストリート(2010)』で若き投資家ジェイコブが、自分を騙してお金を奪ったゴードン・ゲッコー氏に言ったセリフです。ちなみにゴードン・ゲッコーは前作の『ウォールストリート(1987)』でインサイダー取引と証券詐欺で逮捕されています。

この映画ではお金持ちが他人を騙し、裏切り、相場操縦するなど悪いことをしてお金を手に入れています。こうしたことから、多くの人々は「お金持ちは何か悪いことをしているに違いない」とか、「自分が貧乏なのは、自分の能力が低いからではなく、自分の心が美しく、人を騙したりすることができないからだ」と潜在的に考えていることがわかります。

しかし、お金持ちは本当に他人を騙したり、裏切ったり、何か悪いことをしてお金持ちになっているのでしょうか?結論から言えば、お金持ちほど他人を信用し、誠実なビジネスを続けることでお金持ちになっています。
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ある世論調査によれば、80%以上の人々がお金に対して「汚い」と考えているなど、お金に対してネガティブなイメージを抱いているんだとか。

しかし、別の調査によれば、お金持ちほど他人を信用する一方、貧乏人ほど他人を疑う傾向があることがわかっています。また、高学歴な人ほど他人を信用する一方、低学歴な人ほど他人を信用しないこともわかりました。

これは、貧乏人の住む世界は人を騙したり物を盗んだりすることでしか生活できない人が大勢いるからです。そのため、彼らは自身の安定した生活空間を確保するためには「人を疑う」というスキルを身につけざるを得ないのです。

とはいえ、「人を疑う」というスキルは何も貧乏人だけが必要なスキルではありません。たとえば、世界的に見ればお金持ちの日本人が海外旅行に出かける際、ひったくりに気をつける(つまり、人を疑う)のは、心が貧しいからではなく損失を回避するためです。

一方で、開放された市場経済で他人を疑いすぎれば、逆に機会損失を被ることになりかねません。

これは、急激に変化する社会で特定の相手としか商売をしないのなら、いつまで経ってもビジネスチャンスを獲得することができないからです。もちろん、不特定多数の人々とビジネスすることにより、騙されることもあるかもしれませんが、騙されるよりもビジネスチャンスを獲得できない機会損失の方がはるかに大きいことを考えれば、どちらを選ぶべきかは明らかです。

従って、貧乏人が貧乏なのは、心が美しいからとか、人を騙したりしないからではなく、「他人を信用できない世界」に住んでいるからに他なりません。別の言い方をすれば、お金持ちがお金持ちなのは、能力が飛び抜けて高いからでも心が美しいからでもなく、「他人を信用できる世界」に住んでいるからに過ぎないわけです。

SNSでは成功している人を見るにつけ「あいつは悪いことをしているに違いない」などと決めつける人もいますが、そういう人を見る度、「他人を信用することのできない貧しい世界に住んでいるのかな」と同情してしまいます。

グッドラック。

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