バフェット太郎です。

ウォールストリート・ジャーナルの『貯蓄と倹約が最優先:40歳引退を狙う米国の若者』によれば、米国では「FIRE(Financial Independence, Retire Early=経済的自立と早期退職)」という生き方が若者から支持を集めているとのこと。

そもそも、これまでの伝統的な生き方というのは、65歳まで働き続けるというもので、これは日本でも変わりありません。しかし、FIREを支持する若者たち、いわゆるミレニアル世代(00年代に成人、社会人になった世代)は、65歳まで働き続けるという伝統的な生き方に疑問を抱き、ある程度まとまった資産を築いたら早期退職して、あとは(たとえ年収が低くなったとしても)好きなことを仕事にして生きていこうとしているわけです。

ちなみに、この記事に紹介されているシルビア・ホール(38)さんは、目標とする200万ドル(2億2600万円)資産を築くために、手取り収入の70%を貯蓄に回し、支出を抑えるために廃棄寸前のバナナを食べ、通勤は徒歩、娯楽は友人からパスワードを借りてネットフリックスを見ているんだとか。

たしかに、やりがいのない仕事や理不尽な職場に人生の大半の時間を費やすなんてバカげているので、若者が質素倹約に励みFIREを目指すことは理解できます。しかし一方で、それを実現するために若く元気でいられるわずかな時間を犠牲にするのは、あまりにも愚かだという意見もあります。

これは世代間のギャップで、その時代の若者が見ている景色が原因なのかもしれません。

たとえば、80年代から90年代の景気拡大期に社会人になった世代の両親は、経済的に貧しかったです。そのため、当時の若者たちは「両親のような貧しい生活は嫌だな」と考え、大企業に勤め、お金を稼ぎ、身体が元気なうちにモノやサービスを消費することで人生を謳歌しました。

しかし、00年以降、景気停滞期に入ると、あれだけお金を稼いでいた若者たちが、50歳、60歳になってもほとんど貯蓄がなく、さらに会社以外で通用するスキルもありません。代わりに残ったのは比較的元気な身体と長くなった寿命だけでした。

そのため、彼ら(景気拡大期に社会人になった世代)が青春を謳歌し、楽しかったと自慢する時代が、ミレニアル世代には「あまりにも愚かな生き方をした時代」のように見えてしまっているのです。

彼らが「両親のような貧しい生活は嫌だな」と考えたように、ミレニアル世代も「両親のような愚かな生き方は嫌だな」と考え、堅実に貯蓄をし、自分の好きなことを追求することでスキルを伸ばすことで伝統的な生き方から抜け出そうとしているのです。

もちろん、どちらの生き方が愚かで、どちらの生き方が賢明なのかはそれぞれの価値観によるところが大きいので一概には言えませんが、FIREを支持している人たちが増えているということは、伝統的な生き方に不満を抱き、従来のレールから抜け出そうとしており、また、抜け出せる時代になっていることを意味します。

いずれにせよ、どんな生き方をして、どのようなカタチで幸福を追求しようとも、経済的に貧しく戦争を体験した世代からすれば、「生きているだけで幸せ」と言えるのかもしれませんが。

グッドラック。

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