バフェット太郎です。

14日のNYダウ株式市場は前日比ー205.99ドル(ー0.81%)安の2万5080.50ドルと4日続落しました。依然として「アップル・ショック」が相場の重しになっています。

「iPhone」の最新モデル向け製品を製造するレーザーセンサーメーカーのルメンタム社が「大口の顧客(アップル)から供給の大幅削減を要請された」として、四半期の業績予想を下方修正したことをきっかけに、アップル株が売られています。

【アップルのiPhone販売台数と売上高】
1
アップルの主力製品である「iPhone」の販売台数は、15年の231万台を頭打ちに伸び悩んでいるものの、平均販売価格の上昇が売上高を押し上げてきました。

しかし、今期は平均販売価格の上昇が販売台数の落ち込みを補うには不十分との見方から、グッゲンハイム証券がアップルの投資判断を「買い」から「中立」に引き下げたことに加えて、UBSも中国市場でのシェア低下を懸念して目標株価を240ドルから225ドルに引き下げました。

2
アップルの週足チャートを眺めると50週移動平均線を試す展開となっています。16年以降、FANG株ブームを追い風にこの50週移動平均線をサポートラインに何度も反発してきましたが、トレンドの風向きが変わりFANG株にこれまでのような勢いが感じられないことから、下にブレイクアウトする公算が大きいです。

SPONSORED LINK
3
ハイテク株中心のナスダック総合指数はすでに50週移動平均線を下回ているだけでなく、50週移動平均線がレジスタンス(上値抵抗線)となって跳ね返されています。つまり、すでにFANG株ブームは終わっていると考えられます。

また、今後の展開で「ヘッド・アンド・ショルダー」を形成するようならば、目先6800ポイントをターゲットに反発するも、7400~7600ポイント付近で再び反落し、ハイテク株の強気相場が終わると思います。

【アマゾン・ドットコム(AMZN):週足】
4
FANG株の中でも最も人気の高いアマゾンも50週移動平均線を試す展開となっています。

さて、クソダサい投資家ほど「アマゾンに集中投資して、あとは気絶しているだけでお金持ちになれる」と考えるものですが、そうしたギャンブルのような投機は短期的に見れば報われる可能性があるものの、長期的に見れば報われない可能性の方が大きいです。

なぜなら、「あとは気絶しているだけ」なんていうことをほとんどの投資家にはできないので、株価が低迷している時期に泣く泣く投げ売りする羽目になるからです。

なぜ、「あとは気絶しているだけ」という簡単なことができないのか?

想像してみて欲しいんですけれども、アマゾンの株価が過去三年間で三倍近く上昇したということは年率平均44%という驚異的なパフォーマンスを叩き出したことに他ならないわけです。こういう時、多くの個人投資家は自分を平均以上の投資家だと錯覚しますし、なにより多くの投資家らから称賛されます。そのため、アマゾンを抱いて寝ているだけで幸せな気持ちでいられるのです。

しかし、どんな優良株も10年に一度くらいは30~50%以上の暴落をするものなので、アマゾンも同様に30%以上暴落する可能性があります。また、アマゾンのような高PER株は半値になっても何らおかしくないことを考えれば1000ドル以下になる可能性だって十分あるわけです。

そこで、今後10年間、アマゾンの株価が1000ドルから2000ドルのレンジでボックス相場を形成したらどうでしょうか。仮に10年後も2000ドルなら、13年間の年率平均利回りは8.8%まで低下し、市場平均以下のパフォーマンスになりかねません。

自分のことを称賛していた投資家たちが次々と新しいビッグウェーブに乗って資産を増やしているのに、自分だけが時代から取り残されたかのように、値上がり益も配当収入も期待できない「昔ブームだった」アマゾンを抱いて気絶しているだけ。

こういう状況にほとんど投資家は耐えられず、泣きながらアマゾンを手放します。

一方でアップルは売上高が鈍化する可能性が高いものの、安定したキャッシュフローと配当収入が見込めるため、株価の下落(配当利回りの上昇)は買い増しのインセンティブを高めます。そのため、アマゾンに比べて長期保有がしやすく長期的にみて報われる可能性が大きいです。もちろん、誰もが悲観的になっている中で配当再投資を愚直に続けられればの話ですが。

グッドラック。

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
大変励みになります。今日も応援のポチお願いします 
SPONSORED LINK