バフェット太郎です。

4日のNYダウ株式市場は前日比+746.94ドル(+3.29%)高の2万3433.16ドルと大きく上昇して取引を終えました。上昇した主な要因は、堅調な雇用統計とパウエルFRB議長の発言が好感されたためです。

まず、12月の雇用統計ですが、非農業部門雇用者数は予想17万8000人増に対して、結果31万2000人増と予想を大きく上回りました。

一方で、失業率は予想3.7%に対して、結果3.9%と予想を上回りました。これは職探しを諦めていた人たちが新たに労働市場に参入したことが失業率を押し上げただけなので、過度に悲観的になる必要はありません。

また、平均時給(前年比)は予想+3.0%増に対して、結果+3.2%増と予想を上回りました。労働市場が引き締まりを見せる中で、企業は人材確保を目的とした賃上げを余儀なくされていることがわかります。

さて、こうした中パウエル議長は討論会で「インフレ指標が落ち着いている中、我々は経済動向を注視しつつ、忍耐強く臨むとともに、経済の勢いが堅調であっても市場が織り込む下振れリスクに対して敏感である」との認識を示しました。

そして、将来の利上げやバランスシートの縮小を巡っては、「(必要に応じて)常に政策スタンスを大幅に変更する用意がある」とし、利上げの停止もあり得るとの考えを示唆しました。

【市場が織り込む年内の利上げ確率】
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CMEフェドウォッチによれば、年内の利上げ確率は0回が69.5%と、大半の市場参加者たちがFRBは今年一度も追加の利上げを実施しないと予想しています。また、四人に一人は利下げを予想しています。

金利が上昇しないということは、これまで相対的に売られすぎていた金や高配当株など、ディフェンシブ関連の資産が買われやすいです。

【政策金利の推移:1998-2019】
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また、利上げの打ち止めはリセッションを示唆しています。過去を振り返ると、00年と06年にそれぞれ利上げが打ち止めされると、その一年後の01年と07年にそれぞれリセッション入りしているのです。

そのため、仮に19年に利上げが打ち止めとなれば、20年から21年頃にリセッション入りすると考えられイマス。ちなみに、株価が天井を付けるのはそれより先になるため、19年か20年頃に天井をつける公算が大きいです。

【S&P500種指数:週足】
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S&P500種指数を眺めると、200週移動平均線を反発して上昇していることが確認できます。とはいえ、50週移動平均線を下回っていること、そして利上げの打ち止めが予想されていることから、今回の上昇は17年のような安心して買い持ちできるような局面ではありません。

株価は短期的に見れば売られすぎによる反発が期待できるものの、目先は50週移動平均線の2737ポイント水準がレジスタンス(上値抵抗線)となるため、これを上にブレイクアウトするのか、あるいは跳ね返されてしまうのか注視する必要があります。

また、ブレイクアウトしたとしても、リセッション入りが近いことを考えれば、過度に楽観的になるべきではありません。

グッドラック。

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