バフェット太郎です。

8日のNYダウ株式市場は前日比-63.20ドル(-0.25%)安の2万5106.33ドルと下落して取引を終えました。下落した主な要因は、トランプ大統領が通商交渉のタイムリミットである3月1日までに、習近平国家主席と会談をしないことを明らかにしたことで、米中貿易摩擦懸念が高まったためです。

そもそも米国は、2000億ドル分の中国製品に対して関税率を25%に引き上げる制裁関税を課すことを予定しているわけですが、中国の構造改革を条件に90日の猶予を与えました。

その条件というのが以下の五点になります。

①米企業への技術移転の強要
②知的財産権の保護
③非関税障壁
④サイバー攻撃
⑤サービスと農業の市場開放

前回1月末の閣僚会議において、上記五つの構造問題について話し合いが行われたわけですが、両者の溝は依然として深いままです。

こうした中、8日に14日・15日の日程で、USTR(米通商代表部)のライトハイザー代表とムニューシン財務長官が訪中し、閣僚級の協議が開かれることが発表されました。

すでに中国景気が失速していることを考えれば、仮に交渉が決裂して関税率が25%に引き上がれば、中国経済はさらに打撃を受けることになりそうです。
1
1月の中国製造業購買担当者指数は48.3と、二カ月連続で拡大と縮小の分かれ目となる50を下回りました。
2
また、中国GDPは前年同期比6.4%増と、28年ぶりの低水準にとどまるなど、明らかに経済が減速していることがわかります。
3
ただし、株価は底打ちのシグナルとも取れるダブルボトムを形成し、弱気トレンドチャネルを上にブレイクアウトしました。これは金融緩和への期待感が強いためです。

中国人民銀行は景気減速を懸念して預金準備率を1ポイント引き下げる金融緩和に動いており、金融緩和を好感した買いが入っています。
4
しかし、過去を振り返れば、中国人民銀行による預金準備率の引き下げは弱気相場入りの前兆となっているため、投資家は慎重になる必要があります。

つまり、中国の株高は短命に終わることが予想されるうえ、世界経済のリスクになっていると言えます。

グッドラック。

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
大変励みになります。今日も応援のポチお願いします 
SPONSORED LINK