バフェット太郎です。

FNN PRIMEによれば、今、日本のスキー場に中国や台湾などから観光客が殺到しているとのこと。

日本では、数年前から中国人観光客による”爆買い”が注目されてきましたが、観光客の足が次第に都市部から地方に移る中で、スキー場が注目を集めています。

そもそも中国は、2022年に北京冬季オリンピックを控えていることから、ウィンタースポーツ、特にスキーの人気が高まっていて、中国のスキー場だけでなく、日本のスキー場にまで足を運んでいるようです。
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こうした中、日本のスキー場もこれを商機と捉え、更衣室の前にあるモニターでは、スノーシューズの履き方を中国語の字幕でレクチャーしたり、中国語によるスキー・スノーボード教室、そして中国のモバイル決済サービス「We Chat Pay」を導入するなど、中国人を対象にしたサービスが拡充しています。

これは大きなトレンドの変化であり、日本人が日本人を軽視する時代に突入したと言えそうです。

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そもそも日本は一億総中流社会だったことから、日本人は日本人だけを相手に商売をしていれば良かったわけですが、90年代後半に労働生産人口が減少に転じると、構造的で慢性的なデフレ不況に陥りました。つまり、日本人だけを相手に商売していては、経営が成り立たなくなったわけです。

しかし、2012年以降、アベノミクスによる円安や訪日外国人数の増加による需要拡大で、次第にデフレから脱却しつつあります。
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グラフを眺めると、訪日外国人の数は13年に1000万人、18年には3000万人の大台も突破するなど順調に増加しており、それに伴いインフレ率もマイナス圏から脱していることがわかります。

これまで購買力が乏しく相手にされなかった中国人が日本で”爆買”いをすることで歓迎される一方、デフレが染みついている日本人は、商品やサービスに対して厳しい上、金払いも悪いので歓迎されません。そのため、日本人が日本人を軽視するようになるのは必然と言えます。

スキー場の例をとっても、ゲレンデに足を運んでくれるのも中国人ですし、お金を落としてくれるのも中国人です。

グローバル化の加速と新興国の経済成長は、日本経済にとってプラス要因となり得ます。しかし、それは必ずしも日本の消費者にとってプラスとは言えないかもしれません。

日本人が日本人だけを相手にしなければならない呪縛が解けたということは、貧乏で金払いの悪い日本人は相手にされず、金払いの良い中国人が歓迎される、そんな時代に突入したと言えそうです。

グッドラック。

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