バフェット太郎です。

政府が「働き方改革」の一環として副業を後押しする中、人々の副業に対する関心が高まっているわけですが、総合人材サービスのパーソルグループが行った副業に関する調査によれば、副業の平均月収はおよそ6万8000円で、平均時給はおよそ1700円とのこと。

一年間でおよそ82万円もの収入増が期待できるなら、「会社で頑張って昇給するなんてバカらしいな」と
考える人も少なくないと思いますが、パーソルグループの調査をもう少し詳しく見ていくと、副業の実態は「それほど稼げないし、長くは続けられない」ということがわかります。

パーソルグループの調査によれば、副業者の副業を開始した時期は一年以内が41.3%と、比較的最近であることがわかります。
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(出典:パーソル研究所

これは、副業の目的が「継続的な収入増」ではなく「一時的な収入増」を期待したものである可能性があります。

また、ライフスタイルの変化で副業そのものが継続できない場合もありますし、副業の種類によっては長く続けられないものもあるかもしれません。

たとえば、「正社員の今後の副業意向(性年代別)」のグラフを眺めると、若い人ほど副業への意欲が高いことがわかります。
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これは、若い世代ほど「給与が少ないからだ」と言えますが、副業の期間が短いことを考えれば、結婚するまでの一時的な収入増を目的にしている可能性が考えられます。たとえば、「結婚するまでに借金を完済したい」とか「結婚資金やマイホームの頭金だけを稼ぎたい」などです。

また、30代以降は結婚・子育てなどライフスタイルの変化で、副業をする時間がなくなると考えられます。

そのため、副業は20代~30代前半まではできるけれど、30代半ば以降は難しく、副業で収入を増やそうと考えたところで、継続することは困難と言えるかもしれません。また、副業の月収が実際はそれほど多くないことから、継続するモチベーションが続かないとも考えられます。

事実、副業の平均月収の中央値は「5~10万円未満」であるものの、5万円未満と答えた人は57.5%と半数を超えています。
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また、「副業の種類」も副業の期間を一時的なものにし、さらに平均月収を押し上げている可能性があります。

調査によれば、副業の種類として、「ライター」「飲食店」「アルバイト・派遣」「接客業・サービス業」などが挙げられていますが、中には「株などの投資」を副業に挙げる人がいます。

普通、株式投資などの資産運用を副業とは言いません。

たとえば、仮想通貨やFXは投資ではあるものの、比較的ギャンブルに近く、継続して利益を上げ続けることは困難です。そのため、仮想通貨やFXなどへの投資が副業に当てはまる場合、これらへの投資でうまくいっている人たちだけが「副業をしている」と答え、平均月収を押し上げている可能性があります。

FNNのインタビューでは、「副業をしている・食品関係(30代)」の男性が「月7万円ですか?いや、ちょっと多くはないな。(自分は)普通にサラリーマンで営業をしながら、いわゆる投資に少しお金をかけている。副業であれば二桁はやっぱり稼ぎたい」とのこと。3
彼の言う「少しのお金」がいくらなのかはわかりませんが、仮に300万円とすれば、月4%もの利回りを達成しなければなりません。これは年60%もの利回りを意味します。

世界一の著名投資家ウォーレン・バフェット氏の年平均利回りが22%、プロのファンドマネジャーの8割が勝てないとされるS&P500種指数の配当再投資込みの年平均利回りが10%程度であることを考えれば、年60%がいかに異常な数字かがわかると思います。

そのため、仮想通貨やFX、あるいは株式投資の短期売買で「たまたま勝ってるだけの運の良い人」を除けば、平均月収は6万8000円も稼げず、多くの人は5万円未満というのが現実だと思います。

従って、副業の実態は「それほど稼げるわけではないし、長く続けることもできない」ので、「副業で継続的に収入を増やす」といいうのは、みんなが思っているほど簡単ではないことがわかります。

グッドラック。

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