バフェット太郎です。

7日のNYダウ株式市場は前日比-200.23ドル(-0.78%)安の2万5473.23ドルと、4営業日続落して取引を終えました。下落した主な要因は、ECB(欧州中央銀行)が利上げの時期を先延ばし、銀行向けの超長期低利融資を再び実施するなど、金融政策を大きく転換させたことで、世界経済を巡る懸念が再燃したためです。

経済の失速は日本や中国だけでなく、欧州でも見られています。
1
2月のドイツ製造業購買部協会景気指数は47.6と、景気拡大と縮小の分岐点となる50を下回っています。
2
また、ドイツ景況感指数も予想93.8と下落し、12年9月以来の悪い数字を記録しました。
3
ユーロ圏製造業購買部協会景気指数も49.3と、景気拡大と縮小の分岐点となる50を下回っています。

ユーロ圏の経済成長が失速しつつある中、ECBのドラギ総裁は利上げの先延ばしと銀行向けの長期資金供給オペを再開するなど、金融緩和を実施することで経済のテコ入れを狙ったわけですが、市場はかならずしもこれを好感しませんでした。

これは、景気が失速する中でいくら金融緩和をしても効果が期待できないためです。4
18年第4四半期のユーロ圏GDP(国内総生産)は1.10%と、4四半期連続で低下しています。このような経済成長が減速している中で銀行がいくら融資を拡大しても、それは不良債権を抱えるリスクを高めるだけですし、景気が冷え込みつつある中で、企業は積極的に借入しようとは考えません。また、個人も多額の借入を必要とする住宅の購入に二の足を踏むと考えられます。

こうした中でさらに利上げの時期が遠のけば、銀行は利ザヤも稼ぐことができないので、いつまで経っても業績は改善しません。そのため、今回のECBの金融緩和を受けてドイツ銀行(DB)の株価は前日比-5.56%安と急落したわけです。
5
ドイツ銀行の株価は50日移動平均線を割り込み、再び昨年末の安値である7.62ドルを試す展開が予想されます。

さて、日本、中国、欧州の景気が減速しつつある中、今夜米国で雇用統計の発表が予定されており、非農業部門雇用者数は予想18万1000人の増加、失業率は3.9%が予想されています。

世界経済のリスクが再燃する今、米国経済の行方に一層の注目が集まっています。

グッドラック。

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
大変励みになります。今日も応援のポチお願いします 
SPONSORED LINK