バフェット太郎です。

米大リーグ、マリナーズのイチロー選手が21日のアスレチック戦の後、「現役生活に終止符を打つ」とし、引退することを発表しました。イチロー選手はオープン戦で18打席連続無安打で、日本での対巨人戦二試合を合わせると24打席連続無安打と成績は低迷していました。

一方で、この日メジャー初先発となったのが同じ日本人の菊池雄星選手で、「終わりと始まり」が入り混じる一戦となりました。

プロスポーツの世界は、過去にどれだけ偉業を達成してきたスター選手でも、成績が振るわなければ淘汰される残酷な世界である一方、若くて経験が浅くても、成績が良ければチームのメンバーとして第一線で戦うことができます。

このように、どのチームも成績の良い優秀な選手だけ集めるのは、最高のチームを作り上げて試合に勝つためで、ビジネスの世界でも同じことが言えます。

たとえば世界のハイテク大手は優秀な人材を獲得するために、たとえ20代の若者であっても年収数千万円~1億円以上のオファーを出したりします。また、同時に”次の時代”について来られる能力のない社員は、これまでどんなに会社に貢献してきたとしてもリストラの対象となります。

こういう外資系特有のドラスティックな人事制度を「冷酷」と考える人も少なくないと思いますが、生き残りを賭けたゲームをしていると考えれば、会社は当然の選択をしていると言えます。

仮に、イチロー選手のような成績不振で復調の兆しも見えない選手を、過去の成績が良かったからという理由だけでチームのメンバーに入れて、そういう選手ばかりを寄せ集めたチームで、熾烈な競争を勝ち上がることができるでしょうか。また、菊池雄星選手のような若手を起用せずに低年俸でベンチに座らせているだけだとしたら、そんなチームに未来はあるでしょうか。

おろらくライバルチームが菊池選手を高年俸でヘッドハンティングして第一線で起用して、未来のないチームはさらに絶望の淵に立たされることになるわけですが、これが日本の大企業の姿です。
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たとえば、日本の大企業の初任給は大卒で21万円程度とほとんど横並びで、20代のうちに年収が1000万円を超えることはほとんどありません。これを世界のハイテク企業が狙っていて、今後、外資が20代後半~30代半ばの優秀な人材を次々と高給でヘッドハンティングしていくとすると、日本の会社に残っているのは”優秀でない人材”だけになります。

こうして日本は、低賃金でも会社にしがみつきたいと考える”優秀でない人材”だけで構成された最弱のチームが出来上がるわけで、これでグローバル競争を勝ち抜こうとしているのですから、頭がおかしいとしか言いようがありません。

多くの日本人は、優れた最先端技術が日本経済を支え続けてくれるだろうと考えていますが、半導体企業が壊滅したことに加えて、誰も日本製の携帯電話を持ち歩かなくなったこと、そして将来、電気自動車が普及することで日本の自動車産業が大打撃を受けること、グーグルがハードウェアのいらないゲームサービスを始めたことで日本のゲーム産業の終わりが見えたこと。

これらを踏まえれば、日本が過去の栄光を取り戻せることなど出来ず、ジリ貧になることがわかります。

とはいえ、日本のような先進的で豊かな資本主義社会では、ジリ貧を回避する手立てがあります。それは、これから活躍する世界の優良企業に投資をするという方法です。

たとえば、アップルやグーグル、テスラで働くことができなくても、これらの企業に投資することで利益成長の恩恵を享受することができます。そのため、自分が生きている国、働いている会社が将来の負け組なら、将来の勝ち組に資産を移しておけばいいだけです。

もちろん、多くの日本人は投資なんて「ギャンブルみたいなもの」としか考えていないので、日本全体がジリ貧になっていく運命は変えられません。しかし、あなただけの未来ならあなた自身で変えることができます。

グッドラック。

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