バフェット太郎です。

22日のNYダウ株式市場は前日比-460.19ドル(-1.77%)安の2万5502.32ドルと急落して取引を終えました。急落した主な要因は、世界経済の鈍化懸念が高まったことに加えて、債券市場で長短金利が12年ぶりに逆転したためです。

この日、米10年債利回りが2.44%に対して米3カ月債利回りが2.45%と、短期債が長期債を0.01%ポイント上回りました。3カ月物が10年物を上回るのは07年7月以来、およそ12年ぶりのことで、長短金利の逆転現象はリセッションの前兆として知られています。

過去30年を振り返るとリセッションは三回あったわけですが、90年7月から始まるリセッションは長短金利(米10年債利回り-米3ヶ月債利回り)の逆転現象からおよそ14カ月後、01年3月から始まるリセッションは8ヶ月後、07年12月から始まるリセッションは17カ月後だったことから、今回も8ヶ月~17カ月後のリセッションが予想されます。

【米10年債利回り-米3ヶ月債利回りの推移:1982-2019】
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(出所:FRED

ただし、米10年債利回り(2.44%)-米2年債利回り(2.32%)で見た長短金利のスプレッドは0.12%ポイントと、依然として逆転現象は見られていません。米10年債利回り-米2年債利回りで見た場合、過去三回のリセッションは長短金利の逆転現象から13~24カ月後だったことから、リセッション入りまで少なくとも一年ぐらいは猶予があると予想されます。

【米10年債利回り-米2年債利回りの推移:1985-2019】
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(出所:FRED

ちなみに、FRB(米連邦準備制度理事会)は「米10年債利回り-米3カ月物利回り」を、市場参加者らは「米10年債利回り-米2年債利回り」を注視している傾向があります。

いずれにせよ、長短金利の逆転現象は市場心理を悪化させる原因となるため、今回の株安に繋がりました。ただし、長短金利が逆転したからといって、直ちに株価が暴落するわけでもリセッション入りするわけでもないことを考えると、狼狽売りは禁物です。

過去三回のリセッションを振り返ると、リセッションの直前はいずれも長短金利の逆転現象が解消されてからだったため、「本当にヤバいな」と考えるのは未だ先です。

では、長短金利の逆転現象が解消されたら、すべての株式を手放して暴落に備えるべきでしょうか。結論から言えば、「ノー」です。

たしかに高値で売却して安値で買い戻すことができれば買い持ち戦略よりパフォーマンスは良いですが、多くの投資家がタイミングを正確に計ることができないことを考えれば、机上の空論とも言えます。

たとえば、08年の金融危機を振り返ると、株価は09年3月に底打ちしたわけですが、当時、多くの投資家が「不況は未だ始まったばかり」と考え、十分な量の買い戻しをしませんでした。また、買い戻しをしたとしても、その対象は将来有望と期待された新興国株だったりしました。

つまり、多くの投資家は十分な量の株を買い戻すことなど出来ませんでしたし、買い戻したとしても、その後10年間低迷が続く新興国株だったりしたので、やはりタイミングを見計らった投資の難しさが痛感させられたわけです。

このように、多くの投資家はタイミングを計った売買に挑戦したところで、良好なパフォーマンスが期待できるわけではないので、投資家がやるべきことは、予め定めた意思決定プロセスに従って、愚直にリバランスするだけです。

グッドラック。

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