バフェット太郎です。

IMF(国際通貨基金)のラガルド専務理事は、「世界経済は成長の勢いがさらに失われた」とした上で、「世界の7割で今年は減速する見通しだ」と語るなど、来週公表する世界経済の最新見通しで、今年の成長率を従来の3.5%から下方修正することを示唆しました。

ちなみに、IMFは1月に2019年と2020年の成長予想をすでに引き下げており、世界の経済活動が急速に収縮していることが懸念されています。

さて、こうした中、米商務省が発表した2月の米コア耐久受注は予想+0.3%に対して、結果+0.1%と予想を下回ったことで、企業が将来の先行き見通しに予想以上に慎重になっていることが示唆されました。

【米コア耐久財受注(対前月比):重要度★★★】
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そもそも耐久財というのは、個人で言えば冷蔵庫や洗濯機などの大型家電や自動車などを指します。これらは一度購入すると数年間は利用することができるので、比較的高額商品が多いです。別の言い方をすれば、耐久財の販売が好調であるということは、足元の生活に余裕がり、将来の生活にも自信があるということを意味します。

反対に、耐久財の販売が不調であるということは、足元の生活に余裕がなくなり、将来の生活に不安を覚えている可能性があります。

また、企業の場合、耐久財と言えば資本設備を指します。たとえば加工食品の製造機械などがそれで、機械を稼働し、商品を売ることでお金を稼げるようなもののことです。企業の耐久財受注が好調であるということは、企業が将来の先行き見通しに楽観的になっており、積極的にリスクを取る余力があることを意味し、業界全体がうまくいっていることを示唆します。したがって、耐久財受注が好調であるということは、景気が上向いている証拠になります。

反対に、耐久財受注が不調であるということは、企業が将来の先行き見通しに慎重、あるいは悲観的になっていることを意味し、業界全体が低迷しつつあることを示唆しています。

そのため、「企業の本音」は耐久財受注を眺めることで聞くことができるわけです。

ちなみに、耐久財には航空機などの輸送機も含まれますが、あまりにも高額であるため指数が変動しやすいため、「コア耐久財受注」ではそれらを除外してあります。

さて、米コア耐久財受注を眺めると、18年5月以降、伸びが鈍化していることがわかります。つまり、消費者の生活は次第に余裕がなくなり、将来の生活に不安を覚え始めていると言えます。また、企業は将来を悲観しつつあり、設備投資をしても売れ行きに確信持てなくなっています。

こうしたことから、米経済にリセッションがゆっくりと近づいていると考えることができます。とはいえ、ただちにリセッション入りするというわけではなく、それまでに一~二年の時間はあると思います。

個人投資家は、いずれ訪れるであろうリセッションに備えて、アセットアロケーション(資産配分)のリバランス(配分調整)を実施することでリスクを逓減したり、リスクの高い取引を控える必要があります。

グッドラック。

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