バフェット太郎です。

人々がお金持ちになりたいと願うのは、それが幸福な人生に近づく最も簡単な方法だと信じているからです。とはいえ、お金が増えれば増えるほど幸福度が増すというわけではなくて、「限界効用逓減の法則」があることを考えると、お金がもたらす幸福の限界も見えてきます。

たとえば、照りつける暑さの中で、カラカラに乾いた喉に流し込む一本のコーラは格別ですが、コーラを二本、三本と飲んでも、最初の一本目に味わった爽快感も満足感もありません。つまり、量を増やせば増やすほど、満足感が逓減することを「限界効用逓減の法則」と言います。

この「限界効用逓減の法則」はお金にも当てはまります。たとえば、年収が増えれば増えるほど幸福度は増すだろうと思いがちですが、ノーベル経済学賞を受賞したアンガス・ディートン教授によれば、米国で
は年収7万5000ドル、日本では年収800万円を超えると、それ以上年収が増えても幸福度は上昇しないそうです。ちなみに、これは一人当たりの年収だから、夫婦で子どもがいる家庭だと、年収1600万円くらいになります。

また、金融資産の場合、1億円を超えると幸福度は変わらなくなるという調査報告もあります。これは1億円がキリの良い数字で、一つの目安になっているからだと思いますが、多くの人は1億円あれば安心して生きていけると考えているようです。

さて、年収や金融資産がある一定の水準に達するまでは、増えれば増えるほど幸福度が増すというのには理由があります。それは、「値札を見ずに欲しい物がいくらでも買えるから」というわけではなくて、「煩わしい細かな心配をする必要がなくなるから」です。
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たとえば、専業主婦の人の中には、日々の食費や電気代、水道代などを神経質なほど気にしたりする人がいますが、それは年収が低いからであって、仮に年収が800万円あれば、毎月数千円~数万円の違いは誤差でしかないので、日々の細かなお金のことで思い悩む必要がなくなります。(もちろん、生活コストを過剰なまでに引き上げれば、いくら年収が高くても破綻してしまうので常識の範囲内に留める必要がありますが。)

また、欲しい物を手に入れたとしても幸福度が一時的に高まるだけで、またすぐに元の状態に戻るだけなので、幸福度を高水準で維持することはできません。これは、タワーマンションに住んでも同じで、人は良くも悪くも環境に慣れてしまうことで、お金で手に入れたもので幸福度を高水準で維持することはできないのです。

では、幸福度を高め、それを維持するためにはどうしたら良いのでしょうか。それは楽しいことや熱中できることを続けられる生活を手にすることです。

たとえば、人々がスポーツ観戦や映画鑑賞、ゲームが楽しいと感じるのは、それが熱中できるからに他なりません。とはいえ、毎日映画鑑賞ばかりしていては、いずれお金がなくなり生活た立ち行かなくなるだけです。

そのため、仕事をゲーム感覚のように熱中してやれるような人たちは、お金と幸福の両方を手にすることができるので、幸福を高水準で維持することができます。もちろん、これはユーチューバーやブロガーなど、一部の人たちのことを指しているわけではなくて、今やっている仕事をゲーム感覚のように熱中して楽しむことができれば、誰もが幸福を手にすることができると言えます。

グッドラック。

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