バフェット太郎です。

米国株式市場の長期強気相場が続く中、個人投資家の中にはバリュエーションを利食いの材料と考えている人も少なくないと思います。しかし、大半の指標はアテにならないので注意が必要です。

たとえば、株価のバリュエーションを計る指標としてPER(株価収益率)がありますが、それを応用したものに「シラーPER」というものがあります。

シラーPERとは、ノーベル経済学賞受賞者のロバート・シラー教授が考案した指標で、過去10年間のEPSの平均値をインフレ調整した実質EPSでPERを計算するものです。そのため、一時的な要因による収益変動や景気循環の影響を除くなどノイズを消すことが出来るため、本質的な価値を計る指標として投資家の間で注目されています。

ちなみに、シラーPERの人気に火がついたのは、2000年に発売されたロバート・シラー著『投機バブル 根拠なき熱狂―アメリカ株式市場、暴落の必然』がきっかけで、当時、多くの市場参加者が90年代の株高を「企業がITを活用することで生産効率が飛躍的に向上したため」とし、株高を正当化していたのですが、シラー教授だけは本書の中で米国経済に警鐘を鳴らしていました。

結果、直後にドットコムバブルが崩壊し、多くの市場参加者がシラーPERを称賛したのです。
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さて、過去30年を振り返ると、シラーPERの平均値は25.4倍、前回の景気後退(2007年12月)直前のPERが25.7倍、前々回の景気後退(2001年3月)直前のPERが35.8倍だったことを考えると、現在の31.3倍は比較的割高であると言えます。

しかし、シラーPERを投資の判断材料にするのは必ずしも賢明とは言えません。たとえば、「シラーPER30倍」を割高水準と判断して、株式のポジションを解消すれば、1990年代後半と2010年代後半の強気相場の波に乗ることはできませんでした。さらに、08年の金融危機では事前に売ることができなかった(シラーPERは27.3倍までしか上がらなかった)ので、暴落が直撃していたことになります。

このように、シラーPERは売買の判断基準として使うことが出来ないのです。

また、バリュエーションの判断材料のひとつに「バフェット指数」というものもあります。

【バフェット指数:1971ー2019】
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バフェット指数とは、米異国の名目GDPと米国の上場企業の時価総額の総和を比べたもので、時価総額の総和が名目GDPを上回ると割高のサインとされています。

過去を振り返ると、00年のドットコムバブル崩壊直前と08年の金融危機直前でシグナルを発していました。しかし、13年以降、ずっと暴落のシグナルを発していることを考えると、バフェット指数を信用して株を売却してしまった残念な投資家は、その後の強気相場の波に乗ることが出来なかったことになります。

このように、バリュエーションを計る指標は大抵アテにならないので、早まった投資判断は禁物です。

グッドラック。

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