バフェット太郎です。

4月30日のNYダウ株式市場は前日比+38.52ドル(+0.15%)高の2万6592.91ドルと上昇して取引を終えました。また、S&P500種指数は2.80ポイント(+0.10%)高の2945.83ポイントと過去最高値を更新した一方で、ナスダック総合指数は前日比-66.47ポイント(-0.81%)安の8095.39ポイントと下落して取引を終えました。

ナスダック総合指数が下げた主な要因は、アルファベット(GOOGL)の予想を下回る四半期決算が嫌気されたためです。

アルファベットの四半期決算は以下の通りでした。

EPSは予想10.53ドルに対して、結果11.9ドル(EU当局による罰金除く)と予想を上回りました。

売上高は予想373億ドルに対して、結果363億4000万ドルと予想を下回りました。売上高が予想を下回ったのは、16年第1四半期以来3年ぶりのことです。
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売上高成長率は+17%(為替の影響を除いた売上高成長率は+19%)と、前年同期の+26%から大幅に鈍化しました。また、かねてから懸念されている営業利益率は23%(EU当局による罰金除く)と、前年同期の25%から2%ポイント低下しました。

広告部門の売上高は307億2000万ドルと、前年同期比+15%でした。伸び率としてはおよそ4年ぶりの低水準で、過去8四半期の平均21%から大幅に減速しました。

広告部門の売上高が減速した主な要因は「YouTube」の売上高成長率が鈍化したためで、広告クリック数が+39%と、2016年以来最低の伸び率だったことに加えて、1クリック当たりの単価が-19%と大きく落ち込みました。

一方で、TAC(トラフィック獲得コスト)は68億6000万ドルと、前年同期の62億8800万ドルから+9%増加しました。これは過去8四半期の平均+27%を大幅に下回る良い数字です。

TACとは、グーグルが自社の検索エンジンを利用してもらうために、アップル(AAPL)などのパートナー企業に対して支払っている料金のことです。グーグルはモバイル広告への依存度が大きくなっていることもあり、広告収入に対するTACの割合が拡大しており、投資家らから懸念材料のひとつとして見られています。
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アルファベットの株価は売上高成長率の鈍化が嫌気されて、前日比-7.50%安の1198.96ドルと急落して取引を終えました。また、チャートは強気相場の天井を示す売りシグナルであるダブルトップを形成したことから、一段と下落する公算が大きいです。

グロース株投資家の中には、無配グロース株へのバイ&ホールド戦略は、連続増配株へのバイ&ホールド戦略に比べて税制上有利であるため、パフォーマンスでも優位だと考えている人も少なくありません。

たしかにその通りなのですが、無配株が長期で低迷する中、バイ&ホールドを続けられる人がほとんどいないことを考えると机上の空論でしかありません。

すると、「強気相場が終わる前に売ればいいだけ」と反論する人がいますが、アルファベットが13年第4四半期から14年第3四半期までの4四半期にかけて、EPSが連続して予想を下回ったほか、14年第3四半期と15年第1四半期でEPS、売上高ともに予想を下回るなど業績が低迷していたことを考えれば、当時、「強気相場が終わる前に売ればいいだけ」と考えていた人たちは、ここで相場から降りていたわけで、その後(15年下半期以降)の強気相場の波に乗れなかったわけです。

こうしたことから、無配グロース株への長期投資も、そしてタイミングを見計らったグロース株への投資も机上の空論だということがわかります。

それでも値上がり益が期待できるグロース株への投資に多くの投資家が魅了されるのは、ソッコーでお金持ちにしてくれるかもしれない「夢」があるからです。人は将来に「夢」を抱いたとき、幸福でいられますから、多くの投資家が選好するのも理解できます。ただし、投資成績には失望することになるかもしれませんが。

グッドラック。

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