バフェット太郎です。

FRB(米連邦準備制度理事会)が発表した4月の鉱工業生産は予想±0%に対して、結果-0.5%と予想を下回りました。また、設備稼働率も予想78.7%に対して、結果77.9%と予想を下回りました。

【米鉱工業生産(対前月比)重要度★★☆】
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(出所:FRB

そもそも、米鉱工業生産指数とは、米国の工業および製造業(公益事業含む)において、どれだけの量のものが生産されたかを測る指標です。

鉱工業生産物にはさまざまなものが含まれていて、たとえば、木材や金属、家電、自動車、航空機、家具、服飾、紙、化学薬品、プラスチックなどです。鉱工業生産指数は経済の動向に先行することもなければ遅れることもなく、経済の動きと一致して推移します。

一方で設備稼働率は理論的な最大生産能力に対する実際の生産量の比率を示す指標です。たとえば、米国のすべての企業の設備をフル稼働させた場合に生産できる量を100とした場合、実際に設備が稼働している割合を示しています。

そのため、設備稼働率が高い水準であれば、製造業は好調である一方、低い水準であれば不調を意味します。ただし、設備稼働率の上限は理論的には100%ですけれども、実際には80%~85%で止まることがほとんどです。

【鉱工業生産(内訳)対前月比】
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さて、内訳を眺めると、「自動車・同部品」が-2.6%と二カ月連続で減少し、「航空機・その他輸送機」も-0.8%と落ち込んでいます。これは、米企業が中国製品に対する関税率が引き上がる前に在庫を積み上げているためで、過剰在庫の影響が自動車生産停滞の原因になっているためです。また、航空機大手ボーイング737MAX型機の運航停止に伴い、同社の製造が縮小していることも響きました。

米国が中国への制裁関税「第4弾」として、3250億ドル相当の中国製品に対して最大25%の関税を課す方針を示していることから、米中貿易戦争は今後さらに激しさを増すことが予想されており、製造業に悪影響を及ぼすことは間違いありません。

そのため、投資家は株式市場の強気相場が続く中、米経済が少しずつ崩れ始めている現実を憂慮した方が良さそうです。

グッドラック。

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