バフェット太郎です。

米スタンダード&プアーズが発表した3月の「S&P/CS(ケースシラー)住宅価格総合」の対前年比は予想3.1%に対して、結果2.7%と予想を下回り、2012年9月以来6年半ぶりの低い伸びとなったほか、11カ月連続で伸びが鈍化しました。

一方で米住宅価格指数は273.4と、前月273.1から0.3ポイント上昇して過去最高を更新しました。

【S&P/CS住宅価格総合とS&P500種指数の推移:重要度★★☆】
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そもそもS&P/CS住宅価格総合とは、米国の主要20都市の住宅価格を指数化したもので、景気の先行指標として注目されています。

住宅価格が上昇すれば、資産効果を通じて個人消費が拡大する一方、反対に下落すれば個人消費は縮小します。そのため、住宅価格指数が273.4と過去最高値を更新したことは、個人消費の追い風となります。

しかし、住宅価格の伸び率はおよそ6年半ぶりの低水準であることに加えて、11カ月連続で鈍化していることを考えれば、住宅価格上昇による資産効果は低減していることが予想されます。そのため、伸び率が今後さらに鈍化するようなら、米経済のリセッション(景気後退)入りは近いと覚悟した方が良さそうです。

事実、過去を振り返ると、06年に住宅価格の伸びが鈍化し始めると、およそ二年後に米国はリセッション入りしました。また、10年と14年に住宅価格の伸びが急速に失速すると、それぞれ半年後と一年半後に米国株は調整局面を迎えました。

今回の住宅価格の伸び鈍化は、過去と比べると比較的緩やかではあるものの、資産効果の低減による消費の縮小が予想されることを考えれば、やはり無視することはできません。

また、この日、米10年債利回り2.27%に対して、米3ヶ月債利回り2.36%と長短金利差のマイナス幅が
0.09%ポイントまで拡大しました。

【米10年債利回り-米3ヶ月債利回りの推移】
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過去を振り返ると、長短金利差がマイナス0.3~0.8%ポイントまで拡大した後、一転してプラスに転じると、それからおよそ2~8ヶ月でリセッション入りしました。

そのため、長短金利差のマイナス幅が未だ0.09%ポイントであることや、住宅価格の伸び鈍化が緩やかであり、マイナスに転じていないことを考えると、リセッションが直ちに訪れるといった切迫感はありません。

しかし、強気相場の最終局面を迎えていることもまた事実です。

グッドラック。

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