バフェット太郎です。

ISM(米供給管理協会)が発表した5月のISM製造業景況指数は予想53.0に対して、結果52.1と予想を下回りました。指数は予想を下回ったものの、依然として景気拡大と縮小の分かれ目である50を上回ったことから、米景気の拡大が続いていることが示されました。

【米ISM製造業景況指数:重要度★★★】
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(出所:ISM

「総合指数」は52.1と、前月の52.8から0.7ポイント低下しました。

「新規受注」は52.7と、前月の51.7から1.0ポイント上昇しました。

「生産」は51.3と、前月の52.3から1.0ポイント低下しました。

「雇用」は53.7と、前月の52.4から1.3ポイント上昇し、予想の52.5を上回りました。

「価格」は53.2と、前月の50.0から3.2ポイント上昇し、予想の52.0を上回りました。

「輸入」は49.4と、前月の49.8から低下しました。

米中貿易戦争がエスカレートしているのにも関わらず「新規受注」や「雇用」「価格」が上昇するなど内容は良かったです。ただし「生産」が低下していることを考えれば、「雇用」が悪化しかねないなど注視する必要があります。

また、トランプ政権は「メキシコから輸入される全ての製品に対して5%の関税をかける」とし、「メキシコが不法移民の流れを止める対策を講じなければ、関税率を段階的に引き上げ、10月1日までに25%にする」としいていることから、「総合指数」は今後さらに低下することが予想されます。
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さて、過去30年間を振り返ると、01年と07年のリセッション(景気後退)直前に指数が50を下回っていることがわかります。そのため、18年8月の61.3をピークに一貫して低下傾向が続いていることは注意しておいた方が良いです。

とはいえ、50を下回ったからと言って必ずしもリセッション入りするわけではありません。事実、リセッション直前以外にも15年、13年、12年、06年、02年、98年と指数が50を下回ったにも関わらずリセッションは回避されました。

そのため、このまま指数の低下傾向に歯止めがかからず、50を下回ったとしても必ずしもそれがリセッションを意味するわけではありません。

しかし、景気拡大期が最終局面を迎え、イールドカーブの逆転現象が発生するなど、あらゆる所でリセッションのシグナルが出始めていることを考えれば、今回は特に注意する必要がありそうです。

グッドラック。

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