バフェット太郎です。

ISM(米供給管理協会)が発表した6月のISM製造業景況指数は予想51.0に対して、結果51.7と予想を上回りました。また、指数は景気拡大と縮小の分かれ目である50を上回ったことで、米景気の拡大が続いていることが示唆されました。

【米ISM製造業景況指数:重要度★★★】
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「総合指数」は51.7と、前月の52.1から0.4ポイント低下し、16年10月以来およそ二年半年ぶりの低水準を記録しました。

「新規受注」は50.0と、前月の52.7から2.7ポイント低下し、景気拡大と縮小の分かれ目である50に到達しました。「新規受注」は製造業の先行き見通しを予測する上で重要な項目なので、この数字が分岐点まで低下したことは憂慮すべきです。

「生産」は54.1と、前月の51.3から2.8ポイント上昇しました。

「雇用」は54.5と、前月の53.7から0.8ポイント上昇し、予想の52.8を上回りました。

「価格」は47.9と、前月の53.2から5.3ポイントと大幅に低下し、予想の53.0を下回りました。

「在庫」は49.1と、前月の50.9から1.8ポイント低下しました。

「生産」と「雇用」が上昇した一方「価格」と「在庫」が低下したということは、製造業が景気の先行き見通しを懸念して、在庫処分に走っていると考えられます。そのため、「新規受注」に持ち直しの兆しが見られなければ、一時的に上昇している「生産」と「雇用」は今後悪化することが予想されます。
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さて、米ISM製造業景況指数は18年8月以降、下落基調が続いており、景気拡大と縮小の分かれ目となる50に接近しています。

先日のG20首脳会議後、トランプ大統領と習近平国家主席が米中貿易戦争の休戦宣言を発表したことで、市場では「製造業が持ち直すのでは」との期待感が高まっていますが、これは、トランプ大統領が選挙モードに入ったためであり、休戦は一時的である公算が大きいです。

そのため、米中貿易戦争が再びエスカレートしかねないことから、企業は不確実性を嫌い、投資や生産を抑制しかねません。つまり、製造業の先行き見通しに対して、安易に楽観的なシナリオを想定すべきではないのです。

グッドラック。

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