バフェット太郎です。

米国と中国の予想を上回る経済指標が好感されて、S&P500種指数は前日比+54.11(+1.88%)高の2938と、50日移動平均線の2933をブレイクアウトし、調整局面から脱しつつあります。

【S&P500種指数:日足】
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米労働省が発表した失業保険申請件数は予想21万5000件に対して、結果20万9000件と予想より良かったです。米経済が減速する中でも、労働市場が引き続き好調であることが示唆されました。

また、中国国家統計局が発表した7月の輸出は対前年比で予想-2.0%に対して、結果+3.3%と予想を上回りました。また、輸入も予想-8.3%に対して、結果-5.6%と予想ほど落ち込んでおらず、米中貿易戦争激化への懸念が幾分和らぎました。

このように、好調な経済指標が好感されて米国株式市場に再び投資資金が回帰しているわけですが、トランプ大統領が9月1日から、これまで対象外だった中国からの輸入品およそ3000億ドル相当に対して追加関税をかすとの方針を示していることから、米中経済は短期的に見れば駆け込み需要が見込めますが、それ以降再び悪化しかねません。そのため、先行き見通しは不透明感に包まれたままです。

この時、個人投資家の中にはリスク回避を目的に狼狽売りに走る人も少なくありません。しかし、米経済が依然として好調であること、そして景気拡大期の中で金融緩和が実施されたことを考えれば、予想外に景気が過熱し、株価が大きく上昇してしまうリスクも高まっています。つまり、狼狽売りに走ってしまった個人投資家たちは機会損失を被る可能性があるということです。

そもそも、あらゆる情報を瞬時に織り込む投資の世界では、タイミングよく売買を繰り返すことでパフォーマンスを最大化させることは非常に困難です。そのため、「景気後退が近いから今のうちに株を売っておこう」とか、「ここが底値だから今のうちに大きく買っておこう」ということはできません。

大抵の場合、株を売った直後から株価は急反発し、底値だと思って買ったらさらに下がるものです。事実、過去数年間の調整局面で幾度となく個人投資家たちは景気後退を懸念して相場から降りてしまいました。

そのため、投資家は下手クソな売買を繰り返すよりも、長期で保有できる銘柄に投資し、愚直に配当を再投資し続けることが賢明です。長期で保有できる銘柄とは具体的に言えばコカ・コーラやプロクター&ギャンブルのような優良ディフェンシブ株の高配当株であり、また、S&P500インデックスファンドのようなパッシブファンドがそれです。

投資家の中にはアマゾン・ドットコム(AMZN)やアルファベット(GOOGL)のような無配成長株の方が良いと考える投資家もいますが、これらの銘柄の株価が低迷しない保証がないこと、そして仮に株価が低迷したとき、心の支えとなる配当がないことから、長期で保有し続けることは難しいです。

ほとんどの場合、投資家は値上がりが見込める銘柄に乗り換えて長期保有なんてしませ。先にも述べた通り、投資の世界はあらゆる情報を瞬時に織り込み、市場を出し抜くことが出来ないことを考えれば、タイミングよく売買を繰り返すことでパフォーマンスを最大化させることは困難です。

一方で、優良ディフェンシブ株で高配当株のコカ・コーラなどは株価の低迷時でも配当が心の支えとなるので長期で保有しやすいです。そして、低迷時に配当を再投資し続けることで、次の強気相場で資産を一気に増やすことができます。

このように、多くの個人投資家は相場に一喜一憂することなく、一握りの優良ディフェンシブ高配当株かあるいはS&P500インデックスファンドに投資して、愚直に配当を再投資し続けることが最適解です。

グッドラック。

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