バフェット太郎です。

米労働省が発表した7月のPPI(生産者物価指数)の対前年比は予想1.7%に対して、結果1.7%と予想に一致しました。これは、前月に引き続き2017年1月以来およそ二年半ぶりの低水準です。

また、価格変動の激しい食品とエネルギーを除いたコアPPIの対前年比は予想2.4%に対して、結果2.1%と予想を下回りました。これは2017年8月以来およそ二年ぶりの低水準です。

【PPI(生産者物価指数)対前年比】
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【コアPPI(生産者物価指数):対前年比】
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そもそもPPIとは、生産者が受け取る商品やサービスの卸売り価格を指数化したもので、CPI(消費者物価指数)同様、インフレ指標として注目されています。

生産者物価指数が下落しているということは、将来の消費者物価指数が下落することを意味するため、PPIはCPIの先行指標となります。

さて、PPIは昨年の6月をピークに一貫して下落傾向が続いており、インフレ圧力が弱いことが示唆されました。これは、FRBによる利下げの論拠を強めることを意味します。

CMEフェドウォッチによれば、市場が予想する9月の利下げ確率は100%であることから、9月18日・19日の日程で予定されているFOMC(米連邦公開市場委員会)で0.25%ポイントの利下げが実施される公算が大きいです。

ちなみに、年内さらにもう一回利下げがあるとみる確率は88%と、さらなる利下げが織り込まれつつあります。

利下げで恩恵を受けるのは、利息を生まないことでこれまで投資家から敬遠されてきた金です。

【金先物価格(GOLD):週足】
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金先物価格はこれまでレジスタンス(上値抵抗線)だった1370ドルをブレイクアウトしたことで、12年の高値1798ドルを目指すことが期待されます。

【バリック・ゴールド(GOLD):週足】
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世界最大の金鉱株バリック・ゴールド(GOLD)のチャートを眺めると、カップ・ウィズ・ハンドルを形成することが予想されます。

カップ・ウィズ・ハンドルとは、チャートパターンのひとつでコーヒーカップのような形を形成し、その後大きく上昇することが期待されています。仮にそうであれば、目先16年の高値22.82ドルをターゲットに上昇した後、一時調整し、その後上に大きく上昇する公算が大きいです。

最終的な目標株価はネックラインとカップ・ウィズ・ハンドルの底値と同じ幅だけ上昇するので、11年の高値50.53ドル近辺になることが予想されます。

ちなみに、この場合のバリック・ゴールドの上昇率は177%で、金価格が1798ドルに到達した場合の上昇率19%を大きく上回ります。そのため、金価格が上昇する局面では、金鉱株の方が大きな値上がり益が期待できます。しかし、下落局面では値下がり率も大きくなるなど、非常にボラティリティ(変動率)の高いセクターであることから、金鉱株で堅実な資産運用はできません。

従って、金鉱株がこの先大きな値上がり益が期待できるとしても、ポートフォリオ全体の10%程度にとどめておくような気持ちで投資した方が良いと思います。

グッドラック。

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