バフェット太郎です。

多くの日本人は「貯蓄は美徳」と考えているため、金融資産を占める割合において「預貯金」が最も大きくなっています。

実際、金融広報中央委員会が公表した「家計の金融行動に関する世論調査『二人以上世帯調査』(2018年)」によれば、金融資産の内訳は預貯金が43.9%で、生命保険や損害保険、個人年金、財形貯蓄など、貯蓄性の高い金融商品も含めると全体の80%を占めています。

しかし、この低金利時代に預金をしてもお金が増えることはないので、必ずしも賢明な運用方法とは言えません。

そもそもなぜ、日本人が投資をせずに貯蓄ばかりしているのかと言うと、戦後教育の名残りに他なりません。かつて日本政府は戦後復興のための資金確保のために、「救国貯蓄運動」を展開し、国民に「貯蓄は美徳」という思想を植え付けたのです。

その後、「貯蓄は美徳」という思想は人から人へ、親から子へ、文化の中で伝達され、今に至るというわけです。

そのため、実際のところ貯蓄は美徳でもなんでもないですし、堅実な運用方法でもありません。90年代以降、日本がたまたまデフレに陥り円預金に有利な時代が続いただけで、今後インフレが加速すれば円の価値は時間の経過とともに漸減していくだけです。そのため、保有する資産は円に集中させるのではなく、米国株式などのリスク資産に分散投資をした方が賢明と言えます。

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たとえば、預貯金と貯蓄性の高い金融商品が80%を占める一般的なアセットアロケーション(資産配分)は”円”の行方、すなわち日本経済の行方に大きく左右されるため、リスクが比較的高いと言えます。

しかし、世界中の株式や債券などに幅広く分散されたアセットアロケーションなら、世界経済の成長を取り込めるだけでなく、分散効果も期待できます。

具体的に言えば、世界の株式に幅広く分散投資した場合の年平均利回りは4~5%程度が期待できますから、仮に毎月5万円を積立投資し、年平均4%で運用したとすれば、40年後におよそ6000万円もの資産を築くことができます。一方で、毎月5万円の積立貯金をした場合、40年後の資産は2400万円にしかならず、積立投資した場合の半分にも満たない額の資産しか築けません。

また、貯蓄を株式などのリスク資産に投資するだけではなく、自分に投資するというやり方もあります。

そもそも、この世界では金融資本を金融市場で運用するか、人的資本を労働市場で運用することでしか富を稼ぐ術がありません。

そこで、収入を増やすために資格や英会話などのスキルを身につけたり、あるいは自分のビジネスに投資することで、収入を最大化するというやり方です。

また、勉強したり副業したりする時間を確保するために、割高な家賃を支払ってでも職場から近い場所に住むなど、時間を買うことも理に適った投資だと言えます。

もちろん、株や自分に投資をしたからと言って、必ずしもうまくいくわけではありません。しかし、いずれも借金を抱える羽目になるような危ない投資ではありませんし、将来の収入や資産額を増やすには金融資本と人的資本に投資する以外選択肢がないことを考えれば、誰もが真剣に「投資」と向き合う必要があります。

グッドラック。

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