バフェット太郎です。

米国では7-9月期の決算シーズンが本格化していますが、当初懸念されていたほど悪くなかったことから、株式市場に追い風が吹いています。

【決算が市場予想を上回った企業の割合】
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 ファクトセットによれば、7-9月期の決算を発表したS&P500種指数構成銘柄280社のうち、市場予想を上回ったのは76%と、およそ四社に三社が予想を上回っているとのこと。これは過去5年平均の72%を4%ポイント上回る高水準です。

7-9月期の利益は前年同期比-3.2%の減益であるものの、マーケットはあらゆる情報や予想を瞬時に織り込むため、決算が予想通りであれば、たとえ減益でも株式市場の影響は限定的です。一方で、決算が予想を上回るな数字であれば、減益や赤字に沈んだとしても株価は上昇しやすいです。

そのため、四半期決算が減益でも、予想を上回っていることを考えれば、株式市場にとって追い風となり得るわけです。

ちなみに、決算が市場予想を上回った企業の割合が最も多いセクターは生活必需品の91%で、次いでハイテクが87%と続いています。一方でエネルギーは59%と最も低く、株価の低迷が続くことが予想されます。

【S&P500種指数の四半期利益増減率】
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ただし、7-9月期の利益予想はハードルが低かった一方で、2020年以降の利益予想が高く、20年第1四半期は+5.7%、第2四半期は+7.1%が予想されていることから、仮に大幅な増益を達成したとしても予想を上回ることができず、株価が低迷する可能性があります。

事実、決算発表の中で利益見通しを引き上げた企業が15社だったのに対して、引き下げた企業は39社と下方修正する企業が多いです。これは、世界経済の成長鈍化と米中貿易摩擦の影響を受けて苦戦することが予想されているためです。言い方を変えれば、海外事業の依存度が高いグローバル企業ほど見通しが悪いということです。

【S&P500種指数:日足】
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S&P500種指数は3025ポイントのレジスタンス(上値抵抗線)を上にブレイクアウトしたことで新波動入りしており、しばらくの間は株高が予想されます。

ただし、株高はあくまで「経済指標と企業業績が順調であり続ける限り」なので、投資家はこれらの数字を注視し続けなければなりません。

グッドラック。

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