バフェット太郎です。

ブルームバーグによれば、米国の超富裕層(上位1%)の富が中流層のそれに匹敵しつつあるとのこと。

【2019年第2四半期】
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FRB(米連邦準備制度理事会)のデータによれば、米国民の50%を占める下流層の富が7兆5000億ドルしかなかったのに対して、上位1%を占める超富裕層の富は35兆5000億ドルにも上るとのこと。これは、米国民の50~90%を占める中流層の富36兆9000億ドルにほぼ匹敵する額です。

また、米国民の90~99%を占める富裕層の富は42兆6000億ドルと、グループ全体で最も多く、富裕層と超富裕層の富の合計額は78兆1000億ドルと、中流層と下流層の富の合計44兆4000億ドルを大きく上回ります。

つまり、上位10%の富の合計額は全体の63.8%を占めている一方、下位90%のそれは36.2%を占めるなど、格差が拡大していることを意味します。

【2006年第3四半期】
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ちなみに、2006年第3四半期の上位10%の富の合計額が全体の58.9%に対して、下位90%のそれは41.2%を占めていることを考えると、この13年で格差がさらに拡大していることがわかります。

格差が拡大の背景には株高が挙げられます。

そもそも資本主義社会は「r>g」という一つの不等式で格差が拡大するようにデザインされていることが証明されています。

「r」とはリターン・オン・キャピタルのことで資本収益率(投資利回り)を意味し、「g」とはエコノミック・グロース・レートのことで経済成長率(賃金の伸び率)を意味します。

それぞれの成長率は「r」が4~5%に対して、「g」のそれは1~2%であることから、時間の経過とともに格差が拡大してしまうのです。
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事実、1989年第3四半期の上位10%の富の合計額は全体の55.4%に対して、下位90%のそれは44.5%と10.9%ポイントの違いしかありませんでした。(※2019年第2四半期は27.6%ポイントの差があります。)

このように、米国が資本主義社会であり続ける限り、格差は一層拡大するというわけです。そこで、資本主義社会を嘆き、怒り、悲しむのか、あるいは資本主義社会を利用してうまく立ち回ろうと考えるのかで人生の歩き方は大きく変わると思います。

上述した通り、上位10%の富裕層と超富裕層は例外なく株式を保有しています。つまり、株式市場をうまく利用すれば平均的な家庭であれば誰でも富裕層の側になれるということです。

たとえば、日本で富裕層と言えば資産1億円を指すわけですが、これなら毎月5万円の積立投資を40年続けるだけで達成することが可能です。これは、人生100年時代と言われる中で働く期間が45~50年になることが予想されることや共働き世帯を前提とすれば(簡単ではないものの)決して不可能なことではありません。

いずれにせよ、資本主義社会は他のどの経済的・政治的システムよりも”マシ”であることを考えれば、我々はそれをうまく攻略していくしかないのです。

グッドラック。

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