バフェット太郎です。
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ダウの120年チャートを眺めると、現在、レジスタンス(上値抵抗線)を突破できるかどうかが試されています。ただし、多くの投資家はここから一段と上がるとは考えておらず、むしろレジスタンスに抑えられて弱気相場入りすると考えているようです。

さて、名著『市場リスク 暴落は必然か』によれば、「暴落は必然で回避不能であるため、投資家は暴落に慣れなければならない」とのこと。

多くの人たちは株式投資について「株は安く買って高く売るもの」と考えているわけですが、必ずしもそれだけが資産運用というわけではありません。たしかに株価が安い時に買って高くなったところで売り抜けることができれば、その分キャピタルゲイン(値上がり益)が期待できるので儲かります。

しかし、株を買ったり売ったりと頻繁に売買する投資行動は、長期的に見ればサイコロの目の数を当てるようなものなのでギャンブルに近く、手数料分損するものです。そのため、個人投資家は一度買ったら永久に売らないことが最も賢明な投資法になります。

とはいえ、誰もそれができないのは、一見簡単そうに見えるこの投資法もやってみると案外難しい投資法だからです。

たとえば、一度買ったら永久に売らなくて済む優良銘柄に投資しなければならないわけですが、たとえばそれがバフェット太郎の場合、コカ・コーラ(KO)やプロクター&ギャンブル(PG)といった銘柄になるわけです。

これらの銘柄は参入障壁が高いだけでなく、業績が景気に左右されないため、投資家心理が悪化した弱気相場の中でも安心して買い増せるので、安定した収入が見込め、積立投資ができる個人投資家と相性が良いです。
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仮にこれが将来有望のイケてるグロース株だったりすると、強気相場のなかでバリュエーションが割高な株をひたすら買い増す羽目になってしまうので、長期的なパフォーマンスを押し下げる原因になってしまいます。

すると、「割高なら買い控えて、割安なら大きく買い増せばいい」と考える投資家もいるかもしれませんが、次の割安に買える局面が今の割高と指摘されている水準よりも安い保障がどこにもないことを考えれば賢明な投資戦略とはいえません。

たとえば、金融危機後の強気相場において、ダウ平均は7000ドルから2万6000ドルまで大暴騰したわけですが、バリュエーションについては金融危機前の高値1万4000ドルを超えた2013年頃から割高だと指摘されてきました。

仮に「割高なら買い控える」のなら、2013年から5年間買い控えていることになります。さらに、永遠に1万4000ドルを下回らないかもしれないことを考えると、将来、永遠に買い増すことができなくなるので機会損失となってしまいます。

そのため、バリュエーションに注意して投資判断を下すというアイディアは、一見すると賢明な投資戦略に思えますが、再現性のない机上の空論であることから控えた方が良さそうです。

こうしたことから、安定した収入が見込めて積立投資をする用意のある個人投資家は、現金を無駄に遊ばせないためにも、常に概ね適正価格で買える地味で退屈で保守的なディフェンシブ銘柄へのバイ&ホールドと配当再投資が賢明と言えます。

グッドラック。




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