バフェット太郎です。

ウーバー・テクノロジーズ(UBER)の共同創業者で元CEOのトラビス・カラニック氏が、持ち株のほとんどを売却しました。これを受けて「上場詐欺」とイラ立つ貧相な感想しか持てない人も少なくありません。

カラニック氏はロックアップ期間(=経営者らがIPO後に持株を売れない期間)終了後から売却を進めており、自身の持ち株分の90%以上にあたおよそ25億ドル分のウーバー株を処分しました。ちなみに、この金額には彼がチャリタブル・トラスト(慈善信託)に設定した6億ドル分も含まれています。

企業の経営者や役員がIPO後にこれだけの規模の持ち株を売却するケースはほとんどないものの、過去を遡るとフェイスブック(FB)を創業直後から投資していたピーター・ティール氏がフェイスブックのIPO後に大量に売却した例などがあります。

【ウーバー・テクノロジーズ(UBER):日足】
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ウーバー・テクノロジーズの株価は上場後わずかに上昇したものの、8月以降は急速に売り込まれ、現在は高値47ドルから36%安の30ドルで推移しています。

【ウーバーのキャッシュフロー計算書】
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ウーバーのキャッシュフロー計算書を眺めると、本業の儲けを表す営業キャッシュフローがマイナスになっているほか、アナリストによる2019年と2020年の通期EPS見通しは、それぞれ-6.59ドル、-2.34ドルとなっており、赤字から脱却する見通しはありません。

こうしたことから、カラニック氏がバリュエーションが割高なうちにウーバー株を売り抜け、個人投資家にババを引かせたとする「上場詐欺」と見る投資家は多いです。

たしかに上場ゴールでその後株価が長期低迷するIPO株はゴマンとあるので、その可能性を指摘したい気持ちがわからなくもありませんが、必ずしも創業者の”売り”が上場詐欺といったケースになるわけではありません。

事実、前述したピーター・ティール氏がフェイスブック株を売却した後、株価は大きく上昇しています。また、ティール氏はその後ビッグデータ解析企業の会長を務めるなどしていることを考えると、ティール氏にとってフェイスブック株で資産を保有するよりも、それをさっさと現金化して、自分のやりたい事業にお金を使った方が賢明と考えるのは自然なことです。

カラニック氏もすでに「10100」という投資ファンドを設立し、不動産投資会社シティ・ストレージ・システムズを買収、同社のCEOの座に就きました。また、カラニック氏は「クラウド・キッチンズ」というスタートアップを立ち上げています。

同事業はフードデリバリー専用の「客が来ないレストラン」を展開するサービスで、レストランのオーナーらにデリバリーに特化した調理上を貸し出しています。また、自社でもデリバリー限定レストランを運営するなど、精力的に事業を拡大させています。

このように、カラニック氏は自分のやりたい事業、やるべき事業のためにウーバー株を売却して現金化しているだけで、上場詐欺でもなければ、ウーバーの未来がダメだということを意味しません。

グッドラック。




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