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バフェット太郎です。

日本経済新聞によれば、『ETF、市場の主役に 資産6兆ドル、5年で2倍』との記事。

そもそも、ETFとはS&P500種や日経平均株価などの指数に連動する金融商品のことです。たとえば、S&P500ETFに投資するだけで米主要企業500社に分散投資することができるので、アップル(AAPL)などの個別株に投資するよりもリスクが低くなります。

とりわけリスクの高い新興国株などは、ETFを活用することでリスクを低減するメリットが大きいです。

また、長期的にみればプロのファンドマネジャーの多くが、投資成績で市場平均をアウトパフォームできないことがすでに証明されているため、リターンの観点からもETFは非常に魅力的な金融商品です。
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こうしたことを背景にETF市場には多額の投資マネーが流入しており、米調査サービス会社リッパーの集計によれば、ETF残高は6兆ドルと、14年末の2兆8000億ドルから倍増したとのこと。

個人投資家が長期的な資産運用の手段としてETFを活用しているほか、日本の場合は日銀が主要な買い手であること、そして海外の場合は年金や保険などの機関投資家が積極的に買いつけています。

こうして、多くの市場参加者らがETFを購入することで新たな問題が生まれます。それは、「合成の誤謬」が起こり得るということです。

「合成の誤謬」とは、個人にとって最適な行動も、全体でやれば悪い結果を招くというものです。たとえば、不況において支出を減らし倹約的な生活を送ることは個人にとって最適な行動ですが、全ての人々が同じ行動を取れば経済全体にお金が出回らなくなるので不況が深刻化してしまいます。

投資の世界でも同じで、S&P500ETFに投資することは個人にとって最適な行動も、全体でやれば指数に組み入れらえている大型株を中心にバリュエーションが割高になる一方、指数に組み入れられない中小型株は割安に放置されやすくなります。

すると、中小型株に適正なバリュエーションがつかないだけでなく、(大型株も含めて)決算書を精査する人がいなくなるため、粉飾決算など不正の温床にもなりやすいです。

また、株式市場が暴落すればETFも投機の対象となり、莫大な売り注文が発生します。つまり、ETFに組み入れられている大型株が無差別で売られるので、場合によっては本質的な価値よりも割安な価格で放置される大型株が続出する可能性だって十分あるのです。

そのため、ETFが広く活用されることで、市場に歪みが生まれるという新たな問題が発生してしまうので、今度は個別株の投資妙味が沸きます。つまり、これから長期的な資産運用を考えた場合、ETFばかりに頼った運用をするのではなくて、勉強して個別株に投資するのも良いと思います。

ちなみに、最近になって、株式投資の本場米国で絶大な人気を誇る個人投資家向け情報サイト「モトリーフール」が日本語版をリリースしたことで、日本の個人投資家も新鮮で質の高い情報を取得することができるようになりました。

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投資をする環境が整ったこと、そして勉強ができる環境も整ったことを考えれば、あとは「やるかやらないか」だけです。人生100年時代、ますます資産運用の重要性が大きくなることを考えれば、我々が何をすべきかは明らかです

グッドラック。




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