バフェット太郎です。

米労働省が1月雇用統計を発表しました。内容はまちまちでした。

【非農業部門雇用者数(単位:千人)】
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非農業部門雇用者数は予想16万人増に対して、結果22万5000人増と予想を上回りました。雇用者数はこれで112カ月(9年4カ月)連続で増加し、過去最長記録を更新しました。

12月の雇用者数は14万7000人増と、速報値の14万5000人増から2000人上方修正されました。

11月の雇用者数は26万1000人増と、速報値の25万6000人増から5000人上方修正されました。

「建設」が4万4000人増、「運輸・倉庫」が2万8000人増、「教育・医療」が7万2000人増と好調だった一方、「製造」は1万2000人減に落ち込みました。これは「自動車・部品」が1万1000人減と不調だったためです。

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失業率は予想3.5%に対して、結果3.6%と予想より悪かったです。ただし、3.5~3.6%という数字は50年ぶりの低水準であり、完全雇用にほぼ達していると考えられます。

また、やむなくパートタイム職に就いている人や職探しを諦めた人も含む広義の失業率は6.9%と、前月の6.7%から0.2%ポイント悪化しました。

【平均時給(前年同月比)】
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平均時給(前年比)は予想+3.0%に対して、結果+3.1%と予想を上回りました。

平均時給(前月比)は予想+0.3%に対して、結果+0.2%と予想を下回りました。平均時給の高い「製造業」で雇用が減少したことが重しとなりました。

さて、1月米雇用統計は概ね堅調な内容だったことから、FRB(米連邦準備制度理事会)にとって安心材料となりました。そのため、政策金利を現行の1.50~1.75%で当面の間据え置くことが予想されます。

ただし、新型コロナウィルスの感染拡大を受けてヒトやモノの移動の制限が解除されるまでは、世界のサプライチェーン(供給網)に混乱をもたらす可能性が高いです。そのため、世界経済の鈍化懸念から利下げを余儀なくされるかもしれません。

【新型コロナウィルスの感染者数と死亡者の推移(中国)】
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中国における新型コロナウィルスの感染者数と死亡者数はそれぞれ3万4546人、722人に達し、死者数はSARSの774人を上回るのはほぼ確実です。

【米2年債利回り:週足】
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米2年債利回りは前日比-2.8%の1.41%まで下落(価格は上昇)しました。現行の政策金利が1.50~1.75%であることを考えると、債券市場は将来の利下げを織り込みつつあることがわかります。

金利が下落すれば利息を生まない金や金鉱株に投資資金が流入しやすいです。

【金先物価格:2010-2020】
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金先物価格の推移を眺めると、2015年以降、強気のトレンドチャネルを形成していることがわかります。現在、レジスタンス(上値抵抗線)を上にブレイクアウトできるかどうかが試されており、仮に突破すれば12年の高値1798.10ドルがターゲットになります。一方で下落に転じれば、中間サポートラインである1500ドル水準がターゲットになります。

【ヴァンエック・金鉱株・ETF】
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ヴァンエック・金鉱株・ETF(GDX)は強気の三角保ち合いを形成しており、金と同様にレジスタンスを上にブレイクアウトできるかどうかが試されています。仮に下落に転じれば、200週移動平均線の23.23ドル水準がターゲットになります。

【S&P500種指数:2009-2020】
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ただし、安全資産とされる債券や金に投資資金が流入する兆候が見られるものの、リスク資産である米国株(S&P500)から資金が流出するといった兆候は未だ見られません。

グッドラック。

 

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