バフェット太郎です。

著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる投資会社バークシャー・ハザウェイが提出したフォーム13F報告書によると、米小売り第二位でスーパーマーケット首位のクローガー(KR)と神経疾患分野の開拓者のバイオジェン(BIIB)を新たに取得していたことが明らかになりました。

また、米自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)、石油大手のオクシデンタル石油(OXY)、カナダの石油会社サンコア・エナジー(SU)、米高級家具小売りのRH(RH)を買い増しました。

バフェット氏は2017年に小売り世界最大手のウォルマートを底値付近で手放してしまいましたが、クローガーやRH、ゼネラル・モーターズなどの消費財株に積極的に投資していることを加味すると、米国民の消費動向に強気の見方をしていると考えられます。

石油株は原油安に伴いボコボコに売り込まれており、オクシデンタル石油とサンコア・エナジーも例外ではありません。しかし、原油安に伴い供給量が減少すれば、いずれ価格が持ち直すことが期待できますから、逆張りの投資を始めるには絶好のタイミングなのかもしれません。

一方で、主力のアップル(AAPL)をわずかに売却したほか、バンク・オブ・アメリカ(BAC)、ウェルス・ファーゴ(WFC)、バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BK)、ゴールドマン・サックス(GS)、トラベラーズ(TRV)の金融株の持ち分を減らしました。

これまでバークシャー・ハザウェイは持ち分比率が10%を超えないよう、一部の大手金融機関の保有を縮小してきたので、10%水準にあったウェルズ・ファーゴとバンク・オブ・アメリカ、バンク・オブ・ニューヨーク・メロンの持ち分を減らしたことは想定内です。

ただし、ゴールドマン・サックスとトラベラーズの持ち分比率は2~3%でしかないことを考えると、バフェット氏が金融株にやや消極的になっている可能性もあります。

【バークシャー・ハザウェイ:2019.Q4】
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さて、バークシャー・ハザウェイのポートフォリオを眺めると、ハイテク大手のアップルが30%と断トツの主力銘柄であることがわかります。

次いでバンク・オブ・アメリカが14%、コカ・コーラ(KO)9%、アメリカン・エキスプレス(AXP)8%、ウェルズ・ファーゴ7%、クラフト・ハインツ(KHC)4%、JPモルガン・チェース(JPM)と、上位7銘柄で全体の75%と四分の三を占めていることがわかります。

このように、バフェット氏は52銘柄に分散投資しているものの、ごく少数の銘柄がポートフォリオの大部分を占めていることから集中投資をしていると言えます。

【バークシャー・ハザウェイ:2019.Q4】
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バークシャー・ハザウェイのセクター別ポートフォリオを眺めると、金融44%、ハイテク30%、生活必需品14%と、三つのセクターに集中投資していることがわかります。

【バークシャー・ハザウェイ:2001.Q1】
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およそ20年前のバークシャー・ハザウェイのセクター別ポートフォリオを眺めると、生活必需品46%、金融セクター43%と、二つのセクターに集中投資していたことから、バフェット氏がハイテクに資金を大きく移していることがわかります。

ただし、ハイテク30%の中身はアップルであり、バフェット氏はアップルを強力なブランド力を有した生活必需品と捉えていることから、バフェット氏から見たセクター別ポートフォリオは相変わらず生活必需品と金融の二つのセクターに集中投資していると言えます。

今回の報告書をまとめると、バフェット氏は長期的に見れば金融株と生活必需品株の二つのセクターに楽観的であるものの、短期的に見れば消費財株とエネルギー株に強気である一方、金融株にはやや弱気になっていると言えそうです。

グッドラック。




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