バフェット太郎です。

世界経済の先行指標として知られる銅に”売り”シグナルが出た一方で、有事の金と金鉱株に”買い”シグナルが出ています。

【銅先物価格(週足):1990-2020】
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銅先物の週足チャートを眺めると、50週移動平均線が2.70ドルと、200週移動平均線の2.71ドルを0.1ドル下回ったことで、”売り”シグナルを示すデッドクロスが形成されました。

そもそも、銅は電気伝導性が高いことから、自動車やパソコン、携帯電話、住宅、産業用機械などあらゆる生産に欠かせない素材です。そのため、銅価格が落ち込んでいるということは、これらの製品の需要が世界的に落ち込んでいることを示唆します。

とりわけ、中国発の新型コロナウィルスの感染拡大を受けて、中国の製造業が打撃を受けていることを考えれば、銅の需要が低迷するのは至極自然です。

さて、過去30年の銅先物価格の推移を振り返ると「ひとつの法則」があることに気づきます。それは、銅がデッドクロスを形成すると、世界のどこかで経済危機が起きるというものです。

具体的に言えば、1991年のソ連崩壊、1997年のアジア通貨危機、2001年のドットコムバブル崩壊、2008年の金融危機、2012年の欧州債務危機は銅のデッドクロス形成直後に起きていたのです。

そのため、今回の銅のデッドクロスも、近い将来、世界のどこかで経済危機が起きることを示唆していると言えます。

【金先物価格(週足):2010-2020】
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こうした中、安全資産として知られる「金(ゴールド)」に注目が集まっています。

金の週足チャートを眺めると、2015年以降強気のトレンドチャネルを形成しており、そのレジスタンス(上値抵抗線)を上にブレイクアウトしていることがわかります。つまり、次のターゲットは2012年の高値1798ドルです。

金価格が1800ドルに到達すれば、金鉱株が大きく値上がりすることが期待できます。これは金鉱株の業績が金価格に大きく左右されるためです。

たとえば、金山会社の損益分岐点(つまり、利益を上げるために必要な金価格)を1オンス1000ドルとした場合、金価格が1200ドルで推移すれば、金山会社の利益は200ドルになります。そして金が1オンス2000ドルに値上がりすれば、金山会社の利益は1000ドルです。

つまり、金価格が1200ドルから2000ドルと+67%値上がりした中で、金山会社の利益は200ドルから1000ドルと+400%も増えるわけです。そのため、金価格が値上がりする局面では金鉱株は大暴騰します。

【ヴァンエック・金鉱株ETF(GDX):週足】
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金鉱株ETFであるヴァンエック・金鉱株ETF(GDX)は「カップウィズハンドル」のチャートパターンを形成しつつあり、ネックラインの31ドルを上にブレイクアウトすれば、金鉱株ETFは55ドルと+78%値上がりすることが予想されます。

このように、銅の値動きは、近い将来、世界のどこかで経済危機が起きることを示唆しているわけですが、投資家は安全資産である金や金鉱株に投資することでリスクヘッジで対応することができそうです。

グッドラック。




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