バフェット太郎です。

FRB(米連邦準備制度理事会)の手詰まり感が懸念される中、ローレングレン総裁がFRBが新たな対応策として「資産購入プログラム」を検討していることを示唆しました。

ブルームバーグの記事『ボストン連銀総裁、幅広い資産購入検討をーリセッションに備え』によれば、ボストン連銀のローレングレン総裁が「(利下げと債券購入ではリセッション(景気後退)対応措置として不十分な場合)幅広い証券あるいは資産の購入を認めるべきだ」と発言したとのこと。

これは、ECB(欧州中央銀行)による「資産購入プログラム」のような金融緩和策が追加されることが期待できるものなので将来の株高が期待できます。

そもそも、FRBはリセッションに対応するために「利下げ」と「QE(量的緩和)」の二つのカードを持っており、3日の臨時FOMCで0.5%の利下げに踏み切りました。

FRBが米国の経済指標が底堅い中で0.5%もの大幅な利下げに踏み切った理由は主に三つあります。

一、今後経済指標が悪化する可能性が高いため
二、ホテル業や航空業など幅広い産業が打撃を受けているため
三、新興国の政府及び企業のデフォルトリスクが高まるため


一、今後経済指標が悪化する可能性が高いため

まず、これまで発表された経済指標や今後数週間に発表される経済指標は、いずれも新型コロナウイルス感染拡大の影響を受ける前のものであるため遅行指数になります。

新型コロナウイルスの感染拡大が人類の脅威になり得ないものの、ニューヨーク州やペンシルベニア州、カリフォルニア州、ワシントン州などで非常事態宣言が出されていることに加えて、今後、学校閉鎖や在宅勤務などの措置が講じられる可能性があることを考えれば、経済指標は急速に悪化しかねません。


二、ホテル業や航空業など幅広い産業が打撃を受けているため

次に、コロナウイルスはホテル業や航空業のほか、製造業や運輸業、エネルギー業、小売業、飲食業など幅広い産業に打撃を与える公算が大きいことも大幅な利下げを後押ししました。

企業の収益見通しが急速に悪化し業績の下方修正が相次げば、中小企業の倒産リスクが高まり、失業率が大幅に上昇するなどリセッション(景気後退)のリスクが高まります。また、銀行は借り手の信用度を見直すことが予想されるため、FRBは大幅な利下げに踏み切ることで、銀行の態度が厳しくならないように先手を打ったわけです。


三、新興国の政府及び企業のデフォルトリスクが高まるため

コロナウイルスの感染拡大により、ヒトとモノの移動が制限されていることで、世界の製造業や旅行業はすでに壊滅的な打撃を受けています。そのため、世界は同時不況入りする公算が大きく、各国中央銀行は不況に対応するため利下げに踏み切らざるを得ません。

しかし、米国だけ利下げしなければ為替はドル高に動いてしまいます。これは投資マネーとは金利の低い所から高い所へと流れる傾向にあるためです。

不況の中でドル高が加速すれば、新興国の政府と企業が抱えるドル建て債務が膨張してしまうためデフォルトリスクが高まり、巡り巡って米国経済に打撃を与えかねません。

そのため、各国中央銀行が利下げに踏み切りやすいように、FRBは大幅な利下げに踏み切ったというわけです。

しかし、政策金利が1.00~1.25%であるほか、3月18日のFOMCで0.5%の追加利下げが確実視されていることを考えると、FRBの利下げ余地がほとんどなくなりつつあることがわかります。

仮に3月18日のFOMCで0.5%の追加利下げに踏み切った場合、政策金利は0.50~0.75%まで引き下がるため、0.25%ポイントの利下げがあと二回しかできなくなることを意味します。(0.5%ポイントの利下げ幅ならあと一回です。)

そして、米10年債利回りが0.77%と過去最低であることを考えれば、仮に「QE4(量的緩和第4弾)」を発動させたとしても、2008年の金融危機時のような効果は期待できないかもしれません。

そのため、FRBはリセッションに対応するために「利下げ」や「QE」以外の新たなカードとして、EUの「資産購入プログラム」のような、機関債や社債といった元本が保障されていない資産の購入を認めるべきだと主張しているのです。(※米連邦準備法は元本が保障されていない資産の購入を認めていないため、法改正が必要になります。)

★★★

さて、FRBによる「資産購入プログラム」はバランスシートをさらに膨張させ、金融安定への懸念を高めるため将来のリスクになり得ます。しかし、それ以外の手段とその効果が乏しいことを考えれば、新たな対応策として導入されることが期待できます。

ちなみに、FRBによるバランスシートの拡大は株高を意味します。
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(データ出所:FRB

事実、過去を振り返るとQE(量的緩和)によるバランスシートの拡大に伴い、S&P500種指数は大きく上昇していることがわかります。また、2018年以降バランスシートの縮小に伴い株式市場がギクシャクする場面がありましたが、隠れQE4により再びバランスシートが拡大すると、再び株高が加速しました。

現在、コロナショックによる影響を受けてS&P500種指数は急落していますが、今後、法改正が進みFRBによる資産購入プログラムが発動されれれば再び株高が加速する公算が大きいです。

従って、短期的に見れば米国株式市場は二番底を試す展開が予想されるものの、将来的にはFRBによる「資産購入プログラム」が相場を押し上げることが期待できるので、足元の急落は優良株を買い増す絶好のチャンスだと言えます。

グッドラック。



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