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バフェット太郎です。

先日、「OPECプラス」による970万バレルの協調減産が合意されたにも関わらず、原油先物価格は一時1バレル19.20ドルと、2002年以来およそ18年ぶりの安値を付けるなど、暴落が止まりません。

これは、新型コロナウイルスの感染拡大により世界の経済活動が停止する中、IEA(国際エネルギー機関)が、「今年の世界の石油需要は過去最大の9%減となり、石油供給過剰問題は(協調減産が実現しても)解消されることはない」との見方を示したためです。

IEAの月報によれば、石油需要が大幅に低迷するため、世界の石油在庫は増加を続け、タンカーやパイプライン、備蓄タンクの容量を数週間以内に超える恐れがあると指摘しています。

世界は感染拡大防止策として、主要都市がロックダウン(都市封鎖)し、ヒトとモノの移動が制限されたことで、自動車や航空機の利用が激減しています。

これにより、市場ではガソリンとジェット燃料がダブついていて、石油備蓄施設はほぼ満杯状態になっているほか、石油を預ける場所がどこにもないことから、石油生産者は操業を停止せざるを得なくなっています。

【原油先物価格:日足】
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原油先物価格は1月の高値65.65ドルから一時70.8%安となる19.20ドルと大暴落していて、下げ止まりの兆しを見せていません。

【エネルギー・セレクト・セクター・SPDR・ETF(XLE):日足】
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エクソン・モービルやシェブロンなど、米エネルギー株27銘柄で構成されたエネルギー株ETF(XLE)は原油安を嫌気して、5.47%安と急落していて、二番底を目指す展開となっています。

これから石油業界で起こることは、米シェール企業が次々と経営破綻する地獄絵図です。しかし、そもそも原油安のきっかけを作ったのは米シェール企業による増産であり、その元凶がなくなるということは、将来の供給量が減少し、価格が持ち直すことを意味するわけですから、石油メジャーにとってはプラス材料になり得ます。

破産のない資本主義は、地獄のないカトリックのようなものであるように、米シェール企業の経営破綻は資本主義にとって必要なステージであり、生き残り(勝者)をより輝かせます。

ちなみに、その勝者こそがエクソン・モービルであり、シェブロンなどの石油メジャーになるわけですから、株価が暴落している今こそ配当を再投資して、株数を増やすことで、コロナショック後の次の強気相場に備えた方が賢明です。過去を振り返れば米国や世界はあらゆる困難を乗り越えて来たほか、その進歩は誰にも止めることはできないのだから。

グッドラック。

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