バフェット太郎です。

グーグルを傘下に持つアルファベット(GOOGL)が第1四半期決算を発表しました。内容はまちまちでした。

EPSは予想10.71ドルに対して、結果9.87ドルと予想を下回りました。

売上高は予想409億9000万ドルに対して、結果411億6000万ドルと予想を上回りました。

売上高成長率は前年同期比+13%と過去5年で最低でした。これは、主力事業のネット広告が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を受けて、旅行や小売業界などが広告出稿を大幅に減らしたことが響いたためです。

ネット広告事業の顧客基盤の半数、あるいはそれ以上が中小企業であるため、今回の感染危機により、彼らが広告出稿をしばらく停止すれば、グーグルも広告収入を得ることができなくなります。

かねてからグーグルは米経済の景気拡大期を追い風に、右肩上がりで業績を拡大させてきましたが、グーグルの広告事業に逆風が吹くのはこれが初めてで、これから本格的な試練を迎えることが予想されます。

従って、中小企業の倒産が相次いだり、リセッション(景気後退)局面が長期化すれば、グーグルの業績と株価も低迷しかねません。

ちなみに、アルファベットはこれまで人気化していたGAFA銘柄(アルファベット、アマゾン、フェイスブック、アップルのティッカーシンボルの頭文字を取った造語)の一角で、S&P500種指数を大きく引き上げてきたことでも知られています。

そもそも、S&P500種指数とは「時価総額加重平均型指数」で、これは時価総額の大きな企業ほど、指数に占める割合が大きくなり、指数に与える影響も大きくなることを意味します。

そのため、時価総額の巨大なハイテク企業が業績を拡大させ、それぞれの株価が大きく上昇してきたことからS&P500種指数も大きく上昇してきたわけですが、米経済がリセッション入りし、アルファベットやフェイスブックの広告収入が激減し、アップルの高価格帯スマホ「iPhone」が売れなくなり、アマゾンの高PERが剥げ落ちて株価が低迷すれば、S&P500種指数も必然的に低迷します。

これまで「GAFAのおかげでS&P500種指数は最強だ」と言われていたのに、今度は「GAFAのせいでS&P500種指数は最弱だ」と言われる日が訪れる可能性があるということです。

とはいえ、リセッション局面で財務体質が脆弱なライバル企業が淘汰されれば、GAFAはより強大な力を手にして、市場を席巻する可能性もあります。

事実、ロックダウン(都市封鎖)により、中小企業は相次いで破綻している一方、YouTubeなどは視聴者数が増えたことで広告視聴回数も伸びており、将来の成長エンジンとなる可能性があるからです。

【アルファベット(GOOGL)】
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引け後に発表された四半期決算で、売上高が予想を上回ったため、株価は時間外取引で7.65%高の1328ドルと急騰し、デッドクロス後の暴落を回避しました。

そのため、テクニカル的にはアルファベット株は底堅く推移する公算が大きく、ファンダメンタルズ的にはやや懸念が残るなど、投資家の間でも意見が別れる難しい局面と言えます。

また、米国の個人投資家向け情報サイト「モトリーフール(日本語版)」にも、アルファベットに関する良記事がいくつかあるので参考にしてみるといいと思います。

(参考:『モトリーフールのスペシャルレポートが読める無料登録はこちらからどうぞ』)

グッドラック。

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