バフェット太郎です。

ブルームバーグによれば、英製薬大手のアストラゼネカ(AZN)が米製薬大手のギリアド・サイエンシズ(GILD)に対して合併の提案をしているとのこと。仮にアストラゼネカとギリアドの合併が実現すれば、ヘルスケア業界で過去最大規模のM&Aになります。

アストラゼネカはワクチンから治療薬まで幅広く手掛けているのですが、現在、英オックスフォード大学と新型コロナウイルスワクチンの開発を進めていて、9月にも供給を始める予定です。

また、既存のがん治療薬「カルクエンス」が新型コロナウイルスの治療薬として有望な初期結果が示されたそうです。

【アストラゼネカ(AZN):週足】
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アストラゼネカはワクチン開発への期待感から大きく上昇しており、過去最高値圏で推移しています。

一方、ギリアドは唯一の新型コロナウイルスの治療薬「レムデシビル」を生産しています。

【ギリアド・サイエンシズ(GILD):週足】
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しかし、ギリアドの株価は低迷しています。これは、業績が低迷しているほか「レムデシビル」はそれほど大きな収益源になる可能性は低いと考えられているためです。

こうした中、時価総額1400億ドルのアストラゼネカが時価総額960億ドルのギリアドに対して買収提案をしているのですが、時価総額こそアストラゼネカの方が大きいものの、本業の儲けである営業キャッシュフローはギリアドの方が大きいです。

【AZNとGILDの営業CF推移(単位:百万ドル)】
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2019年の営業キャッシュフローはアストラゼネカが29億7000万ドルだった一方、ギリアドはその三倍の91億4000万ドルも稼いでいます。つまり、アストラゼネカはギリアドを買収することで、本業の儲けを四倍に拡大することができるため非常に理に適った買収といえるのです。

また、「レムデシビル」はそれほど大きな収益源にはならないと見られていますが、「コロナウイルス」が「インフルエンザ」のように毎年流行する可能性があることを考えれば、唯一の治療薬「レムデシビル」を保有するギリアドはアストラゼネカにとって非常に魅力的な投資対象になり得ます。

一方、ギリアドにとってもアストラゼネカのパイプラインは魅力的です。パイプラインとは新薬候補のことで、アストラゼネカはがんや循環器・代謝疾患、呼吸器・自己免疫疾患などで63もの新薬候補を有し、研究開発力は非常に優れています。

ただし、ギリアドの予想PERは12倍と割安ですから、競合他社が買収合戦に参戦する可能性もあり、アストラゼネカとギリアドが合併するかどうかはまだわかりません。とはいえ、いずれにせよ今回の報道はギリアドの株価にとって追い風です。

グッドラック。

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