バフェット太郎です。

ダウ平均は「コロナショック」を受けて一時1万8213.65ドルまで暴落しましたが、現在は2万6080.10ドルと大きく反発しています。

これは、FRB(米連邦準備制度理事会)が無制限の量的緩和を実施することで、バランスシートを膨張させていることが背景にあります。つまり、FRBが大量の債券を市場から買い入れることで、市場に大量のドルが流入し、市場でダブついたドルが株式市場に流入することで、株価を押し上げていたのです。

そのため、FRBのバランスシートの膨張は株高を意味し、反対にバランスシートの縮小は株安を意味するのですが、18日にFRBのバランスシートが7兆1400億ドルと、前週の7兆2200億ドルから縮小していることが明らかになりました。

こうしたことから、バランスシートの縮小は株安を考える投資家もいるわけですが、縮小した主な要因は、外国中銀との「通貨スワップ協定」の利用が大幅に減少したことに加えて、緊急対策として導入された「クレジット・ファシリティ」の需要が低下したためなので、気にする必要はありません。

ちなみに「通貨スワップ協定」とは、通貨危機に陥った際に債券などの担保と引き換えに一定のレートで外貨を融通し合うことで、「クレジット・ファシリティ」とは、銀行が手数料を取った上で企業に一定の与信を与える信用供与契約のことです。つまり、コロナショックを巡る世界的なパニックが落ち着きつつあることを示唆しています。

そしてその一方で、FRBは米国債の保有額を4兆1700億ドルと前週から190億ドル増やし、過去最大を記録したほか、MBS(米住宅ローン担保証券)の保有も1兆9200億ドルと前週から831億ドル増加しています。

さらに、先週のFOMC(連邦公開市場委員会)でFRBは、従来通り米国債を月800億ドル、MBSを月400億ドルを目安に買い入れる方針を表明しています。

つまり、今後もFRBのバランスシートが膨張し続けることが予想されるので、目先のバランスシート縮小で株高が終わるわけではなく、これからも引き続き株高が持続する公算が大きいです。

【S&P500種指数とFRBのバランスシート】
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事実、FRBのバランスシートの膨張に伴い、S&P500種指数が上昇していることがわかると思います。

また、ドルが大量に発行されていることから、ドルの価値が希薄化してドルが大暴落するのでは?と考えている人もいますが、5月のコアCPI(消費者物価指数)が前年比1.2%と、コロナショック前(2月)の2.4%から大幅に鈍化していることを考えれば、インフレではなくむしろデフレであると言え、ドル資産を持つリスクは高まっていないと言えます。

グッドラック。

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