バフェット太郎です。

ブルームバーグによれば、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の2020年第1四半期(4-6月期)の運用益は約12兆円超の黒字と、前四半期の約17兆7000億円の赤字から一転して過去最高の運用益を記録したとのこと。

ちなみに、これまでの運用益は2016年第3四半期(10-12月期)の約10兆5000億円が最高でした。

GPIFが巨額の運用益を叩き出した主な要因は、世界の株式市場がコロナショック後に大きく反発したことに加えて、暴落局面で株や債券を投げ売りせず、忍耐強く保有したことで戻り相場の恩恵を享受したためです。これは個人投資家も見習うべき姿勢だと思います。

投資家の中には、株を安く買って高く売ることで利ザヤを稼ぐ人がいますが、効率的市場仮説に従えば、株価はあらゆる情報を瞬時に織り込むと言われているため、個人が市場を出し抜くことはできないと言われています。

そのため、税金や手数料を加味すると、売買はなるべく控えて買い持ちした方が良いのです。実際、コロナショックで株式市場が暴落したことで、投資家の中には二番底を警戒して、現金比率を高めた投資家も少なくありません。

これは、過去の経験則で言えば、もう一度底を試すような二番底が形成されやすいためです。しかし、過去の経験則は必ずしも未来を保証してくれるものではありません。

【ダウ平均:日足】
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結局、ダウ平均は二番底が訪れることなく株価は上昇し、現在は2万7200ドルと、コロナショックの安値1万8200ドルから9000ドルも上昇しています。つまり、二番底を警戒して現金比率を高めた投資家たちはこの戻り相場の恩恵を享受することができず、大きな機会損失を被ったと言えるのです。

ちなみに、株価が大幅に反発している理由は、世界先進各国の中央銀行と政府によるコロナ対策が挙げられます。

たとえば、米国ではFRBがゼロ金利政策と無制限の量的緩和を実施したほか、トランプ政権は巨額の景気支援策で景気のテコ入れを図っています。その結果、莫大な資金が民間経済に流入し、ダブついた資金が株式市場に流入しているのです。

このように、長期投資する上では下手に相場の予想をして買ったり売ったりするよりも、S&P500インデックスファンドや一握りの優良株に投資したら、あとは配当を再投資して長期で保有をし続けた方が賢明だと言えます。

グッドラック。

 
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