バフェット太郎です。

9日、電気自動車世界最大手のテスラ(TSLA)が前日比21.06%安と大暴落しました。

【テスラ(TSLA):日足】
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テスラが暴落した主な要因は、S&P500種指数の採用銘柄に選ばれなかったことに加えて、米自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)が電気自動車の新興メーカー、二コラ(NKLA)の株式を11%取得し、業務提携することが発表されたためです。

そもそも、テスラがS&P500種指数構成銘柄に採用されなかった理由は、利益の大半が温室効果ガスの排出権によるものだからです。

米国では自動車メーカーに対して「販売台数の一定割合を電気自動車など有害な排気ガスを全く出さない自動車にしなければならない」という規制があり、この基準を満たせなかった場合、メーカーは高額な罰金を払うか基準をクリアしているメーカーから温室効果ガスの排出権を購入しなければならないのです。

そのため、テスラはかねてから基準を満たせないゼネラル・モーターズやクライスラー、トヨタ自動車などから排出権収入を得ていたのです。

S&Pの委員会はこの利益内容に難色を示して採用を見送りました。そして、今まさにS&Pの懸念が表面化しようとしているのです。

これまでゼネラル・モーターズはテスラから排出権を購入していたので、テスラからすればゼネラル・モーターズは収益源のひとつだったのです。

しかし、今回ゼネラル・モーターズが二コラと業務提携したことで、テスラから購入する排出権はこれまでの五分の一程度に抑えることができます。

つまり、今回のゼネラル・モーターズと二コラの業務提携はテスラにとって収入の激減を意味します。そのため株価が急落しているのです。

では、株価はいったいいくらまで値下がりするのか?ということですが、これまで短期間のうちに大暴騰したことを考えれば、短期間で大暴落する可能性があるため、投資家は50週移動平均線にあたる162ドルも覚悟した方が良いかもしれません。

これは直近の高値502ドルから67.7%安を意味するので、高値掴みしてしまった投資家は地獄を見ることになるものの、長期的に見れば電気自動車の販売台数は増加することはほぼ確実ですから、テスラを買おうか迷っていた投資家にとって絶好の買い場が到来すると言えます。

グッドラック。

 
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