バフェット太郎です。

日本経済新聞に「住宅ローンの完済は平均73歳 住宅ローン、定年後にリスク先送り」との記事。

住宅金融支援機構のデータによれば、2020年度の利用者が完済を計画する年齢は平均73歳と、多くの人が定年退職を迎えてもローンが支払い続ける気らしい。

これは借入時の年齢や金額が上昇したためで、たとえば借入時の年齢は現在40歳と、2003年度の37歳から3歳上がっています。また、借入額は3100万円と、2003年度の1900万円から63.2%も増えています。

借入時の年齢が上昇している背景には晩婚化があり、借入額が増えている背景にはゼロ金利が続く中で住宅価格が上昇しているほか、金利負担が軽いことから、頭金を減らしていることが挙げられます。

こうしたことを背景にリスクが将来へと先送りされているわけですが、退職金や年金の減額が予想されていることを考えると、リスクの先送りは賢明とは言えません。

なぜなら、定年退職を迎えてからパートやアルバイトを始めても給与は少なく、予想外の出費がある場合、生活が困窮するリスクが高まるからです。

たとえば、平均すると73歳で住宅ローンを完済できるかもしれませんが、その家に30年以上も住み続けたということは壁や屋根、バス・トイレ・キッチンなどすべてが老朽化しているわけですからリフォームが必要になります。

つまり、住まいに関する支払いは住宅ローンを完済した後もずっと続くのです。

また、住まいに関する支払いだけでなく、その他にも病気やケガで予想外の出費、あるいは収入の減少が予想されるわけですから、「一所懸命働いて稼いで挽回すればいい」などということは、若いうちはできても70を過ぎた高齢者には不可能です。

そのため、いつまでもリスクを先送りすれば、いずれ生活が立ち行かなくなるのがオチです。

従って、住宅ローンを組む場合は「頑張ればなんとかなる金額」のローンを組むのではなく、余裕で返済できる額、言い方を変えれば、身の丈よりも少し下くらいの住宅の方がちょうど良いということです。

グッドラック。

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