バフェット太郎です。

ワイン投資ファンドを運営するヴァンネットが破綻し、約520人の投資家に約36億円を償還できない可能性が出てきました。ヴァンネットが破綻したことでインデックス投資家たちが動揺しています。

そもそもヴァンネットは2000年に設立したばかりの比較的若い会社で、ビジネスモデルは投資家から資金を募って、将来的に値上がり益の見込めるフランス・ボルドーなどのワインを購入し、熟成後に高値で売却して利益を得て、それを投資家たちに配分するというものです。

しかし08年以降、運用で出た損失を隠すためにワインの在庫数や売買取引の内容などを偽っていたことなどから昨年12月、関東財務局から金融商品取引登録の取り消しと業務改善命令の行政処分が下っており、今回の破綻は予想されていたことでした。しかし、いざ蓋を開けてみると約520人の投資家が約36億円の損失を抱えるわけですから心は穏やかではありません。一人当たりの平均損失額はおよそ692万円ですが、中央値は1000万円くらいになると思います。

さて、どうして今回のワイン投資ファンド、ヴァンネットの破綻でインデックス投資家が動揺しているかというと、内藤忍氏が頻繁にヴァンネットのワイン投資を推奨しており、『飲めて殖やせる究極のワイン投資』(遊タイム出版)という本まで出しているからです。

そもそも内藤忍氏は現マネックス証券系出身で関連会社の社長を歴任していて、いわば投資業界のプロ中のプロです。そんな彼が10年くらい前から何冊も本を出すようになりました。「投資とはギャンブル」という間違った常識をぶち壊してくれるような内容で、どれも正統派で好感の持てるものばかりでした。また、インデックス投資を日本に広めるなど、投資業界への貢献は大きく、彼の著書を読んでインデックス投資家として成功した人は少なくないです。というか、10年以上インデックス投資をやっていて彼の本を読んだことない人なんていないと思います。

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それゆえ、内藤忍氏がワイン投資を推奨し始めたことはインデックス投資家を驚かせ、また軽蔑もしました。そして「どうして内藤さんがワインなんて…。」と寂しい気持ちにもさせました。

しかし、そこはぼくたちも大人です。生きていくためにはお金が必要だし、いろんな金融商品の広告塔になることもときには必要でしょう。投資の世界は弱肉強食、金融リテラシーの低い情弱な投資家は彼の養分になるしかない。そう自分に言い聞かせてきました。

結果、蓋を開けてみればやっぱりワイン投資ファンドは悪質性が極めて高い詐欺ファンドでした。そして520人以上の投資家が約36億円の大損です。一方で内藤忍氏はあれだけワイン投資を推奨してきたのに「俺はただ宣伝してるだけだから」と言わんばかりに沈黙を貫いています。

これじゃあまるで与沢翼と同じじゃないか…!!
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