バフェット太郎です。

カナダの製薬大手バリアント(VRX)が前日比-35.53ドル(-51.46%)安の33.51ドルで取引を終えました。暴落した主な要因は業績見通しを下方修正したことに加えて、2015年第4四半期決算が予想を下回ったこと、さらに4月の期限までに年次報告書を提出しなかった場合はデフォルト(債務不履行)に陥る恐れがあると明らかにしたことから、株価はたった一日で半値になりました。
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もう悲劇天罰という他ない。

昨年8月につけた高値は262.52ドルで、それからわずか7か月で-87.24%も暴落したことになります。今回の暴落を受けて、VRXに運用資産の四分の一を投じていたアクティビスト(物言う株主)でベイビー・バフェットとも称されるウィリアム・アックマン氏はたった一日で8億2000万ドル余りの資産を失いました。また、ヘッジファンドのバリューアクト・キャピタル・マネジメントは4億ドルの損失。さらに、投資会社でバリアントの筆頭株主のルアン・カニフ・アンド・ゴールドファーブは9億5500万ドルの損失を被りました。

そもそもバリアント(VRX)は自社で薬の研究・開発などにほとんど力を入れていませんでした。彼らが何をしていたかというと、製薬会社の買収です。買収先の企業の薬は儲からないけれどそれを必要とする患者が少なくないものばかりで、バリアント(VRX)は買収後、その薬はたちまち値上げしました。こうしてバリアント(VRX)は多額の研究開発費を必要とせず、多額の利益を得ることに成功したのです。

業績が大幅に拡大すると時価総額も上がります。その値上がりした自社株を利用して、また同じように製薬会社を買収するわけです。そして同じように薬の値上げに踏み切るのです。

こうしてバリアント(VRX)の株価はわずか5年で10倍にもなり、投資家たちを大いに喜ばせましたが、消費者たちからは批判の嵐で、ついにはヒラリー・クリントン大統領候補が薬価引き下げについて言及を始めると、製薬株は軒並み下落しました。

さらにバリアント(VRX)は不正会計が発覚し、窮地に立たされています。まぁ天罰が当たったというか、道徳的に悪いことをする会社って、やっぱり実務の方でも悪いことをするわけで、そういう信頼のおけない会社には投資するべきではないということです。

バフェットはフィリップ・フィッシャー著『フィッシャーの「超」成長株投資―普通株で普通でない利益を得るために 』の影響を受けて、経営者の質を投資の判断材料にするようになりました。個人投資家ではなかなか経営者の質まではわかりませんが、道徳的に正しいことか、あるいは間違っていることかを判断することで回避していくしかありません。

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