バフェット太郎です。

21日のNYダウ株式市場は、前日比21.57ドル(+0.12%)高の1万7623.87ドルとほぼ横ばいで取引を終えました。マーケット参加者たちは、先週のFOMC(米連邦公開市場委員会)で、年内の利上げ回数が予定の4回から2回に下方修正されたことや、FRB(米連邦準備委員会)がハト派よりの発言に偏ったことなどを見極めようとしており、もみ合う展開が続いています。
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原油価格の日足チャートですが、先月の中旬ごろに底打ちし急反発してきましたが、200日移動平均線に抑えられるようにして34ドル方向を目指して調整すると思います。ただし、これでエネルギー株はダメだというわけではありません。むしろ、これからガンガンエネルギー株や素材株が買われると思います。

ぼくがそう考える理由はFRBによる利上げ回数の下方修正は、ドル安誘導に他ならないからです。ドルが売られれば、反対に買われるのは商品市況です。原油や金、銅などです。具体的な銘柄を挙げれば次のような銘柄になります。

エクソン・モービル(XOM)、シェブロン(CVX)、シュルンベルジェ(SLB)、ダウケミカル(DOW)、フリーポート・マクモラン(FCX)、バリック・ゴールド(ABX)などです。
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iシェアーズ・グローバル・エネルギーETF(ティッカーシンボルIXC:XOMやSLBなどのエネルギーセクター85銘柄で構成。)の日足チャートです。200日移動平均線でもみ合う展開となっています。短期的には利食いが優勢になり調整局面を迎えると考えています。
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iシェアーズ・グローバル素材ETF(ティッカーシンボルMXI:DOW、FCXなど素材セクター株118銘柄で構成。)の日足チャートです。
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マーケット・ベクトル金鉱株ETF(ティッカーシンボルGDX:米国に上場している金鉱関連株40銘柄で構成。)の日足チャートです。どのチャートも短期的には買われすぎからの調整局面を迎えそうな展開が予想されます。
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最後にマーケット・ベクトル石炭株ETF(ティッカーシンボルKOL:世界の石炭関連株31銘柄で構成。)の日足チャートです。KOLは2011年に50ptをつけて以降、一時およそ-90%も暴落しました。これは原油価格暴落により石炭需要が低迷したためです。しかし、石炭は環境に悪いからこれから石炭株はダメだというわけではありません。

国家のエネルギー政策において特定のエネルギーに頼ることは本来望ましくないからです。日本の場合、原油依存が大きいですが、本来であれば石炭による火力発電、原子力発電、自然エネルギーなどにバランスよく分散させなければなりません。そうすることで特定の商品価格の急騰や自然災害リスク、地政学リスクなど様々なリスク要因から逃れることができるのです。

こうしたことができていない国家は例えば、原発を止めざるを得ない場合、原油に依存しなければならなくなります。すると、原油価格が安ければいいですが、反対に高い場合は財政を圧迫します。また、原油価格が安くても、経済制裁下におかれている国家や敵対する国家との取引はできませんから、友好国から市場価格の数倍の価格で取引させられたりします。

結果的に、国家のエネルギー政策において、バランスの取れたポートフォリオを管理することが必要だということが嫌でもわかるわけです。つまり、環境問題だ何だと言われても、石炭は必要なわけで、大暴落した石炭株はむしろ絶好の買い場だと言えるのです。
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