バフェット太郎です。

米資産家、ロックフェラー家が関連する基金ロックフェラーファミリー・ファンドがエクソン・モービル(XOM)の株式を売却すると発表しました。売却の主な理由は、気候変動が人類や生態系に悪影響を与えている現状を踏まえると、「世界中の人々が化石燃料の使用を減らそうとしているのに、こうした(石油企業などに)投資をする根拠は乏しい」とのこと。

同ファンドは化石燃料関連業界への投資を中止する方針に基づき、XOM株だけでなく、石炭やカナダのオイルサンドの保有資産も同時に処分するとのことを決めています。

そもそもXOMは99年にエクソン社とモービル社が合併してできた会社ですが、前身を辿ればスタンダードオイル社に行きつきます。このスタンダードオイルとは、ロックフェラー家のジョン・ロックフェラーが創設した会社で、石油支配で巨万の富を築いた礎となりました。スタンダードオイルはその後、30以上もの会社に解体されたものの、再編を繰り返し集約が進んだ結果、XOMが誕生しました。

つまり、ロックフェラーにとって最も由緒あるXOM株を手放すことは、それだけ化石燃料に対して強い嫌悪感を抱いているということです。

では、XOM自身は気候温暖化などの「不都合な真実」に対して、どのような姿勢で挑んでいるかというと、レックス・ティラーソンCEOは炭素税導入を提唱するなど環境イメージの改善に努めています。

ちなみにリー・レイモンド前CEOは、気候科学についての専門知識を持っていて、その科学的な見地から「化石燃料に反対の科学者は間違っている」と言うタイプの人間で、気候温暖化対策には消極的でした。一方でティラーソンは科学的な見地をあえて捨て、「ほとんどの人が理解するよりも、もっと複雑なのです」と言うタイプの人間で、以降XOMは温暖化対策に積極的に乗り出す姿勢を見せています。
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XOMの週足チャートです。上値が85ドルで抑えられている一方、下値が切りあがっていることが確認できます。これは強気の三角保ち合いですから、上に大きく放たれる可能性が高いです。

投資家はロックフェラー家がXOM株を手放したからと言って、心配する必要はありません。あくまで化石燃料への投資中止は、ロックフェラー家の気候温暖化に対する考え方でしかないからです。世界の原油需要は、長期的に拡大する見通しです。

(参考文献:『石油の帝国』ダイヤモンド社)


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