バフェット太郎です。

バロンズにタイム・ワーナー(TWX)が割安との記事。TWXは総合メディア・エンターテイメント企業で、ターナー部門、HBO部門、ワーナー・ブラザーズ部門の三つの事業で構成されています。具体的には以下の通りです。

一、ターナー部門はケーブルテレビとデジタル・メディア向け放送局や、ニュース専門のCNNがあります。

二、HBO部門はケーブルテレビのHBOとシネマックスの有料テレビサービスでオリジナル番組を提供しています。

三、ワーナー・ブラザーズ部門は映画の製作・配給、テレビ番組・ビデオゲームの製作、キャラクター権利管理を行っています。

今年に入ってTWXの株価は、昨年の高値(90ドル)から急落して、一時56ドル台を割り込みましたが、その後74ドルまで反発しました。株価が回復した主な要因は、ワーナー・ブラザーズ部門の「バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生」などの映画がヒットしているところが大きいです。同部門は昨年の劇場収益が12%減と落ち込んでいたことから、投資家からは安堵の表情がうかがえます。

ただ、ワーナー・ブラザーズ部門の原動力は映画ではなく、フォックスで放送される「ゴッサム」という人気TV番組なんだとか。また、テレビゲームの分野も好調のようで、ジェフリー・ビュークス最高経営責任者(CEO)によれば、TV番組とゲーム制作の収益性はかなり高いとのこと。

HBO部門はエミー賞の常連で、ケーブルテレビの加入者を270万件増加しています。これによりHBOの売上高は4%増の56億ドル、営業利益5%増の19億ドルとなり、営業利益率は33.93%と極めて優秀です。

しかし、三部門で最も優秀な部門はHBO部門ではなく、ターナー部門です。これは傘下のスポーツチャンネルが高収益だからです。ターナー部門の売上高は2%増の106億ドル、一時項目調整後の営業利益は32%増の41億ドル、営業利益率38.63%です。バスケットボールやゴルフといったスポーツ番組は番組の間の広告も含めてライブで視聴されるため、収益性が高いです。これはウォルトディズニー(DIS)も同じで、DISの収益基盤は映画ではなくスポーツ番組です。

スポーツ番組の収益力の高さに目を付けたウォーレンバフェットは、同業のディレクTV(DTV)に投資していましたが、昨年通信大手AT&Tに買収され、その後バフェットはAT&Tの株を売却しています。

TWXの直近5年間の年複利収益率はS&P500指数の平均11.4%に対して19%と非常に優秀であるにも関わらず、PER15.76倍、配当利回り2.21%と割安です。
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2009年に、タイム・ワーナーをエンターテイメント事業に特化させるために事業のスリム化を進めた結果、大手インターネットサービス会社AOLとタイムワーナーケーブル(TWC)をスピンオフしたため売上高が急減しています。一方で営業利益率は07年19.3%から15年24.4%へと大きく改善しています。
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また、14年には出版社のタイム・インク(TIME)とマンハッタンにある高額不動産の一部を売却したことで、売上高とBPS(一株当たりの純資産)が減少しています。
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キャッシュフロー計算書を見ると明らかですが、本業の儲けを稼ぐのに、投資がほとんど必要なくなっています。潤沢な手元資金は自社株買いなど投資家還元策に積極的に使われ、同社の株数は四年で22%減少しています。そのため、EPSは09年の2.07ドルから15年の4.62ドルと大きく成長しました。

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TWXの週足チャートです。50日移動平均線を突破できるかが焦点になります。同社のバリュエーションを考えれば、決して割高とは言えず、コツコツと買い増していきたい超優良株です。メディア関連株をポートフォリオに組み入れたい場合、DISと並んでTWXなどが候補銘柄になります。

このような投資のヒントはウォールストリート・ジャーナル日本版から手に入れることができます。世界で最も価値の高い投資新聞ですから、本気で投資の勉強をしたいなら必読と言えます。

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