バフェット太郎です。

ウォールストリート・ジャーナル日本版 に『ユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)、着実な上昇に向け準備』との記事。

UTXの株価はこの二年間で-13.30%安と、S&P500指数の+11.77%を大きくアンダーパフォームしています。株価が低迷している主な要因は、世界経済の減速や航空事業の製品開発費に圧迫されたためです。
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UTXの週足チャートですが、直近ではダブルボトムを形成し底値を付けたことが確認できます。また、レジスタンス(上値抵抗線)も突破し、いよいよ上昇トレンドを形成しようというところです。
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業績を眺めると、2015年は売上高と営業利益が大きく落ち込んだものの、利益が大きく伸びていることがわかります。売上高と営業利益が落ち込んだ主な要因は、世界景気の減速に伴い売上高が減少したことに加えて、製品開発費の増加により利益率が悪化したためです。一方で、傘下のヘリコプターメーカー、シコルスキー・エアクラフトをロッキード・マーチン(LMT)に90億ドルで売却したことにより、純利益が大幅に拡大しました。
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ヘリコプターメーカー、シコルスキー・エアクラフトの売却により、BPS(一株当たりの純資産)は減少しているものの、売却した資金で100億円規模の自社株買いを実施し、発行済み株式数が3.18%減少したことでEPS(一株当たりの純利益)を押し上げました。また、配当は連続増配を更新しています。
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本業の儲けを表す営業CFは二期連続で減少しています。また、長期的なトレンドを見てもそれほど拡大していないことがわかります。一方で2012年以降、投資CFが拡大しています。これは航空事業を中心とする膨大な研究開発費によるものです。しかし、それは今後数年間で減少し、コスト削減に寄与する見通しです。コストが削減すれば当然フリーCFが拡大し、経営の自由度が高まるので、自社株買いや配当といった積極的な投資家還元策が期待されます。

UTXのような資本財株は莫大な研究開発費を必用とする一方で、一定の投資期間が終われば2006年~2011年のようにほとんど投資を必要としなくなります。また、新型ジェットエンジンなどの新製品が利益を生むのは、商品を納入した時ではなくて、それから数年後のエンジン整備やスペアパーツの需要が発生する時期なのでしばらく時間がかかります。株価も一気に大暴騰するというのではなくて、ゆっくりと着実に上昇していくシナリオが濃厚です。

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