バフェット太郎です。

昨今、チャールズ・エリス著の『敗者のゲーム』やバートン・マルキール著『ウォール街のランダム・ウォーカー』を通じて、パッシブ運用の優位性が広く認知されるようになったことで、日本株ETFに長期投資している残念な投資家が増加しました。

経済評論家の山崎元氏は、『超簡単 お金の運用術』でほぼベストな組み合わせとして「国内株40%+外国株60%」というアセットアロケーションを紹介しています。これは30数年に及ぶGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)のリスクデータを使って導き出したものらしいですが、ハッキリ言って日本株40%は多すぎるし、そもそも日本株はETFなどのパッシブ運用には向きません。

世界16ヵ国の101年間(1900~2000年)の株式と債券のインフレ率調整済みの実質リターンを詳細に分析したデータによれば、米国株の実質リターンが6.7%だったのに対して、日本株の実質リターンは4.5%でした。
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(参照:『証券市場の真実』 )

そもそも、ETFとは株式指数が右肩上がりに上昇することが前提であるため、過去数十年右肩上がりに上昇してきたS&P500ETFなど一部のETFにしか通用しません。
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チャートはS&P500指数の1990年~2016年現在までの26年分チャートです。右肩上がりに上昇していることが確認できます。
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一方で日経平均株価はバブル崩壊以降、7000円~20000円のレンジ相場に入っているため、長期保有しても値上がり益が見込めません。また、配当再投資を戦略にしたとしても、日本株は米国株に比べて配当利回りが総じて低いことに加えて減配や無配にも転じやすいです。さらに連続増配実績にも乏しく、例えば20年以上連続で増配している企業は米国には100銘柄以上ありますが、日本には花王の1銘柄しかないため配当再投資戦略にも向きません。

「株式を長期投資すれば必ず儲かる」と信じて日本株ETFに投資している残念な投資家もいますが、歴史を振り返れば、日本株ETFに長期投資しても儲かった人はほとんどいませんでした。それはETFが右肩上がりに上昇する株式市場を前提に設計されているためです。その前提のない日本株は長期投資してもダメなんです。投資対象と投資戦略にはそれぞれ相性というものがありますから、ETFに長期投資するという戦略なら、市場が右肩上がりで上昇する米国株ETFでなければならないのです。

グッドラック。