バフェット太郎です。

親は子どもに何不自由なく暮らして欲しいと願うものです。それ故、子の住宅購入時に資金援助したり、住宅ローンの支払いを肩代わりしたり、借金(未返済部分)の棒引きを許したり、不動産や株資産を譲渡したり、孫の学費を肩代わりしたり、何かあれば助けたくなるのが親心というものです。

長期投資を実践している投資家の中には、自身の豊かな暮らしのために使うというよりは、老後のためや家族のためにお金を残してあげたいと考えている人は少なくないと思います。でもそれって本当に正しいことなのでしょうか。

子どもに経済的援助をする親は、若い頃から必死に働き、お金をあまり使わず、質素に暮らしながらお金を貯めてきた人に多いです。彼らはお金を使うことに罪悪感を持っており、倹約を美徳と考えているのですが、ある日必死で貯めたお金をかわいい子どもや孫に使ったとき、子どもたちの喜ぶ顔を見て、今までにない快感を覚えるのです。するともう歯止めが利かなくなってしまって、あれもこれもプレゼントするようになります。すると子どもたちは身の丈以上の生活を手に入れることができてしまいますから、当然自分の収入に見合わない家具や家電製品などを揃えるようになったりします。それは結果的に子どもたちの資産形成に悪影響を与えます。

ある調査によれば、親からお金の援助を受ける人は、援助を受けない人よりも二~四割少ない資産しか持っていないという結果が出ています。これは与えられたお金が貯金に回らず消費に使われてしまうからです。

例えば、親が最初に子どもに援助をするのは、結婚式費用や住宅の購入費用です。これは何も子どもだけのためというわけではなくて、子どものパートナーのことやそのパートナーの両親のことも考えて、子どもが恥ずかしい想いをしないように援助をするのです。そしてこれが最初で最後と自分に言い聞かせて援助するんですね。でも、実際はそれで終わらないんです。

引っ越しをすれば家具の購入費用でお金を援助したり、出産すれば祝い金を包み、孫の誕生日にはプレゼントを買い与え、旅行となればお小遣いを渡し…と、際限がないんです。で、子どもも身分不相応の住宅や家具に囲まれて生活しているので、消費も収入に対して大きくなりやすいです。そのため、親から与えられたお金を貯金に回せず、消費に使ってしまうのです。

親から与えられたお金を使い続けると、次第に子どもは親の財産を自分のものだと考えるようになります。そして、親の援助を受けて裕福な暮らしをしているくせに、親の援助を受けずに裕福な暮らしを手に入れたお金持ちの人たちと自分たちを同じレベルだと勘違いしてしまい、身の丈以上の消費をしてしまい資産形成ができなくなるのです。

ただし、親から経済援助を受けたからと言って、すべての子どもたちが蓄財劣等生になるわけではありません。あくまで劣等生になる傾向があるだけです。従って、親が倹約家で自己管理に厳しく、子どもたちをきちんとしつけ、親に頼らず一人立ちすることの大切さを教えていれば、子どもたちも蓄財優等生に育つはずです。

別の言い方をすれば、子どもをきちんとしつけ一人立ちする大切さを教える自信がないのなら、長期投資家たちは子どもたちに多くの資産を残そうなどと考えず、老後に子どもがうらやむ豪遊をし、残ったお金はどっかに寄付してしまった方がずっといいかもしれませんよ。