バフェット太郎です

配当再投資戦略を実践する投資家が、ポートフォリオに好況局面に強い資本財株を組み入れたいと考える際、必ず候補に挙がる銘柄、エマソン・エレクトリック(EMR)を紹介します。

EMRは世界的な電気電子機器製造のコングロマリット(複合企業)です。多彩な製品群の柱はプラント向けプロセス制御機器などを扱うプロセス・マネージメント(PM)部門で、売上の約4割を占めています。他にコンベヤのモーターなどのインダストリアル・オートメーション(IA)部門、冷凍空調制御クライメット・テクノロジーズ(CT)部門などがあります。通信ネットワーク用電源装置などのネットワーク・パワー(NP)部門は16年9月末にスピンアウトを予定しています。

前期はドル高のなか、原油安の影響を受けて石油上流工程などの投資抑制基調を受けてIAとPMの両部門の業績が悪化しました。今期も原油安の影響が懸念されていることに加えて、スピンアウトに伴う事業再編関連費用もあり、収益の弱含みが想定されています。一方で、過去4年間で発行済み株式数の10.21%(年率2.55%)買い戻していることに加えて、配当を59年連続で増配するなど積極的に株主に還元する姿勢は好感を持てます。

【経営成績】
1
金融危機後、売上高は大幅に落ち込んでいますが、その後は回復し、長期的に見ると比較的安定していることがわかります。
2
EPS、DPS、BPSの三拍子全てにおいて、緩やかな上昇基調です。純利益は横ばいも、積極的な自社株買いによりEPSが拡大しています。また、配当性向は47.1%と十分な余裕があるので減配や無配を心配する必要はありません。
3
設備投資がほとんど必要ないため、莫大なフリーCFを稼いでいます。これを原資に積極的に株主に還元していることから、長期投資家家から非常に人気の高い銘柄です。

投資家がEMRに対して抱く懸念材料は大きく分けて二つあります。
一、売上の三分の一がエネルギー産業から稼いでいること。
二、売上の約54%が北米以外であること。

一、EMRは売上の三分の一をエネルギー産業から稼いでいるため、原油価格の低迷を受けてEMRの売上は減少していますが、原油価格下落の影響を受ける上流部門に対する売り上げは全体の12%にすぎず、残りの中流・下流部門であるため投資家は過度に心配する必要はありません。

二、EMRは売上の約54%を北米で稼いでいますが、ドル高も一服感が出ており、こちらも過度に心配する必要はなさそうです。

こうしたことから投資家はEMRの将来見通しについて過度に心配する必要はありません。また、同社は2019年までの経営計画で売上高の目標を310億~330億ドルとしています。2019年度の目標EPSは5.5~6ドルとしており、過去のPERの中央値が17.4倍だったことから、2019年の目標株価は95.7~104.4ドルになります。
4
EMRの週足チャートです。昨年9月から今年の1月にかけてダブルボトムを形成し、その後は上昇トレンドチャネルを形成しています。現在の52ドルはトレンドチャネルの下限付近であり、反発が予想されます。また、2019年の目標株価まで二倍の上値余地があります。

グッドラック。