バフェット太郎です。

米国の投資新聞『ウォールストリート・ジャーナル』によれば、高配当戦略に対する投資アプローチにリスクが高まっているとのこと。記事によれば、年始以降グロース株が売られる一方でバリュー株が買われたのですが、特に配当利回りの高い公益株や通信株を中心に買いが広がりました。しかしその結果、高配当株に対するコストが高くなりS&P500指数に対して割高になっていると指摘しています。
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チャートは年始以降のS&P500指数とジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ:緑)、ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ:赤)の推移です。

JNJの上昇率は15.98%、VZは13.70%とS&P500指数の6.79%を大きく上回っており、今年の有力な投資先になっています。これらの銘柄が好まれる理由の一つに、ベータ値が低い(値動きが小さい)という点が挙げられます。

今年は利上げ時期が注目されていることに加えて、米国株が高値圏に推移していること、欧州と中国に経済リスクがあることなどから、警戒感が高まっており投資家たちはなるべく値動きが小さく利回りの大きい銘柄を選好する傾向にあるため、JNJやVZのような退屈な銘柄に投資資金が流れているというわけです。

また、JNJやVZのような事業はあらゆる景気局面でも安定したキャッシュフローが期待できるので、配当が減配するという可能性は限りなく0に近いです。そのため、相場全体が急落するような局面では、両銘柄の配当利回りが相対的に高くなり、買い支えられやすく、結果的に株価が下がらないことが期待できます。一方で利益成長が期待されていて、配当を出していないようなグロース株は投資妙味がないため買い支えられにくいです。

しかし、8月以降のリターンはS&P500指数が+0.65%だったのに対して、JNJ-4.61%、VZ-5.94%と高配当株が売られる傾向が強まっています。資産運用会社のリチャード・バーンスタイン・アドバイザーズによると、ベータ値の低い銘柄群のPERは平均PERに対して1.12倍になっています。逆にベータ値の高い銘柄群のPERは平均PERに対して0.77倍だとのこと。

両社の差は過去30年間で最高に迫っており、投資家がベータ値の低い高配当株に群がった結果、安全なはずの投資先がいつの間にか全く安全でない投資先になりつつあります。

グッドラック。

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